教職課程

教職課程について

教員の養成の目標

 本学の基本理念に基づき学部として育てようとする教員像は、「生命、基礎医学、バイオテクノロジー、環境領域における専門性を背景に、教育を通して人類社会に貢献したいという強い意志のある人」であり、かつ「目的意識をもって科学的に探究する能力や態度」を育てることのできる教員である。これは、学部の基本理念・目標であるところの「ヒューマニズムの精神に基づいて、生命科学領域における広範な専門知識と応用力を有し、さまざまな課題に対して柔軟な“課題解決能力”を持つ人材を育成する」こと、および大学の理念であるところの「ヒューマニズムの精神に基づいて、人類の福祉と世界の平和に貢献する」ことを、教員養成を通して、中学校•高等学校の理科教育の場で実践しようとするものである。

目標を達成するための計画

1年次:一般的包括的に基礎を養う

 「教科に関する科目」では、物理・化学・生物領域について基礎を包括的に学習する。「基礎物理学」「基礎化学」「生物学」において、中学校“理科”と高等学校“物理基礎”“化学基礎”“生物基礎”で扱う内容•領域を知り、一般的包括的な理解を深める。また、これらの科目にそれぞれの領域において2または3科目を加えることにより、高等学校理科で扱う範囲を改めて包括し、理科教員としての基礎を養う。物理・化学・生物に関する実習を行ない、自然の事物・現象についての理解を深めるとともに目的意識をもって観察や実験を行なうことを通して自然観を育成する一助とする。「学位プログラムの科目」として、理科系科目の基礎作りを支える「基礎生命科学演習Ⅰ•Ⅱ」や、生命科学士としての土台作りを目的とする「生命科学概論」「生命科学ゼミナール」「生命科学と社会」を履修する。
 また、教職課程を履修するにあたっての前提ともいうべき施行規則第66条の6で定める科目を受講する。前期に教職履修ガイダンスに参加し、教職免許取得のための制度・仕組みを理解する。2年次以降の教職科目の基本というべき「教職概論」を受講し、教職の意義や教員の役割、職務内容等について把握し、動機を確かなものとする。「教育方法・技術論」により、教材及び情報機器の活用が求められることを学ぶ。

2年次:体系的に知識•理解を深める

 「教科に関する科目」では、地学領域を一般的包括的に学習する。加えて「地学実習」を行ない、地学的な事物•現象についての理解を深めるとともに目的意識をもって観察や実験を行なうことを通して自然観を育成する一助とする。また物理•化学•生物領域について「教科に関する科目」10科目を履修し、概念や原理•法則に関する体系的な理解を深める。これを支える「学位プログラムの科目」として、理科領域の理解を深める「生命科学演習Ⅰ•Ⅱ」、動物のつくりと機能に関する「解剖学」、遺伝情報•バイオテクノロジーの理解を深める「遺伝子工学Ⅰ」、健康と病態と関連させながら生体内環境や代謝を理解する「代謝生生化学Ⅰ・Ⅱ」または「医科生化学Ⅰ•Ⅱ」を学ぶ。「地学実習」に加え「基礎生命科学実習Ⅱ」により理科4領域の実習を行ない、科学的に探究する能力と態度、および科学的な自然観を育てることを知る。
 また、教育の基礎理論に関する「教育原理」「教育行政学」により「教育とは何か」を知り、教育の社会的事項を学ぶ。「道徳教育指導論」により道徳の意味を考え、「特別活動指導論」により特別活動は学校における集団活動を通じて心身の調和のとれた発達を図り、個性を伸長し自主的・実践的態度を育てるものであることを学習する。

3年次:科学的な自然観、医科学的な生命観、ヒューマニティある教員としての素養を育てる

 1〜2年次で構築した基礎の上に、学科の特徴に応じた専門科目を中心に、他学科の選択科目も含めて理科領域を深く学ぶ。生命医科学科では医科学の視点から高等動物を中心とした生物学に主眼を置き、「学位プログラムの科目」として「発生生物学」「神経生物学Ⅰ」「免疫学」を学び、学習指導要領と関連する内容の理解を深める。また、病態と関連した「感染医科学」「腫瘍医科学」により、医科学の観点から基礎生物学と科学技術の利用を関連させて学ぶ。「生命医科学実習」により、生物•化学を中心に観察•実験による探究心を育成する。これらを通して、総合的な理科を基盤として医療の発展があること、理科教育がどのように人々の健康や福祉に結びつくかを知り、さらに目的意識をもって科学的に探究することの意義と実践例を知る。
 また、生徒の心身の発達等、心の動きを「教育心理学」で学ぶ。「教育相談」により、いじめ、登校拒否、薬物乱用の対処方法、カウンセリングの意義、理論や方法に関する教員が持つべき基礎的知識を学ぶ。「生徒・進路指導論」により、生徒指導・進路指導について学び、定期面談や三者面談など、教育相談全般についての知識と基礎的能力を身につける。また、学習指導要領の意義及び理科教育の実際について「理科教育法Ⅰ~Ⅲ」で学び、介護等体験で社会性・公共性を身につける。これらを通して「医科学の基礎知識を踏まえた人の痛みを理解できるヒューマニティあふれる教員」を育てる。

4年次:生命科学士•理科教員養成の集大成

 教育実習を受けるにあたって、技術的なことばかりでなく教師の心構えを養う。教育実習Ⅰ•Ⅱでは、教育実習の心構えと準備、実習後の報告とまとめを行い、自らの反省とともに後進へのアドバイスに務める。4年間の総まとめとして「教職実践演習」を行い、教員になる上で自己にとって何が課題であるのかを自覚し、必要に応じ不足している知識を補う。
 一方、学科カリキュラムにおいては、4年間の集大成として「卒業論文研究」を行い、課題解決能力を養う総仕上げとするが、これは同時に中学校•高等学校の学習指導要領(理科)の目標を学生自らが大学教育の場で実践することでもある。「卒業論文研究」とこれに関連する「生命科学特講」「ゼミナール」は、目的意識をもって科学的に探究するとともに、自己管理、計画と実行、グループワーク、情報機器の操作、プレゼンテーションなど様々なことを総合して学ぶ場であり、教育現場で必要とされる基本的なスキルを養う場でもある。4年次の最後に、情報機器を用いて卒業研究の内容を公開の場でプレゼンテーションし、質疑応答を行なうことが卒業試験に相当する。また、後期に開講される「生命と倫理」を通して生命倫理に目を向けることも、「人の痛みを理解できるヒューマニティあふれる教員」を育てる上で意義のあることである。
 以上のように、学科カリキュラムにおける「卒業論文研究」「生命と倫理」、教職課程における「教職実践演習」「教育実習」、これらを併せて履修することにより、生命科学士かつ教育者として深い素養と豊かな人間性を身につけることの総仕上げとする。

教員の養成に係る教育の質の向上に係る取り組みについて

学内FD活動の一環として、「授業アンケート」を行っている。学生が履修中の授業についてアンケートに回答し、その結果が教員に連絡される。

組織図

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