Topics 07「変える」
熊澤 義之 教授
生命科学部 応用生命科学科 食品科学研究室
科学で食品を進化させ、食の世界を次代へ
酵素の力で新しい食を生み出す
トランスグルタミナーゼ(TG)という酵素は、タンパク質同士をつなぎ合わせ、その特性や機能を変化させる働きがあります。
たとえば、カマボコのような練り製品などで、弾力ある食感を生み出すことができます。現在活用されているTGは、ほとんどが微生物由来のものですが、魚卵から採取される別種のTGには、従来とは違う機能変化を期待できるかもしれません。また、低温環境で生きる微生物からTGが採取されれば、食品が傷まない低温の状態で反応を起こし用途拡大ができるでしよう。
TG以外の酸化酵素にも、まだ発見されていない働きがある可能性があります。このような食品の特性や機能を変化させる酵素の研究を通じ、新しいおいしさの創出や廃棄食品の減少などにつなげていきたいと思います。
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