学科紹介 食資源

食資源とは人が生きていくために必要である食品を生産するための原料資源のことを云います。人工的な食糧生産の研究は行われてはいるものの、現代ではその食資源のほとんどは養殖も含めて天然の資源が利用されています。例えば大豆や小麦、とうもろこし、米などの穀類、牛、豚などの畜肉、マグロ、イワシなどの水産物などが挙げられます。現在の日本の食料自給率は、カロリーベースで約38%と言われています※1。すなわち日本は約6割のカロリーを輸入に頼っている現状です。

広く世界に目を向ければ、現在の人口約76億人は、2050年には約3割増加、開発途上国の増加が著しく、約98億人に達する予測※2です。このような状況においては、現在の食料生産の1.55倍に引き上げなければならない※3状況といわれています。

現在の未利用資源の食品としての有効活用や先端技術による水産物原料等の生産技術の研究開発は食資源確保のために意義のある取り組みです。

  • ※1
    2015年度データ 農林水産省HPより引用
  • ※2
    United Nation, 「World Population Prospects, The 2017 Revision」より引用
  • ※3
    農林水産省 「2050年における世界の食料需給の見通し」より引用