学科紹介 カリキュラム

1および2年次は、講義や基礎生命科学実習を通して化学、生物学および物理学の基礎をしっかりと定着させます。3年次には、生命医科学III〜Xといった生命医科学科に特徴的な講義、また、学科別の実習を通して専門性を高め、4年次の卒論論文研究に備えます。

ピックアップ講義&実習

免疫学(3年次)

biomed_test03_01.jpg

担当:免疫制御学研究室 教授 田中正人
われわれの体の免疫系は、自己と非自己を識別して“非自己”を排除する重要な役割を担っています。免疫系の異常は、多くの病気の発症や悪化に関与しており、免疫系の仕組みを解明することは、病気の理解とその治療法の開発に結びつきます。免疫学の講義および演習を通して、免疫系の基本的な役割、および様々な免疫細胞の機能的な特徴を理解するとともに、免疫学の医学・医療への応用についても考察していきます。

免疫学実習(2年次)

biomed_test03_02.jpg

担当:免疫制御学研究室
免疫細胞は、様々な物質を自身から産生して、周りの細胞と連絡を取り合っています。連絡に使われる分子の代表例として、サイトカインと呼ばれるタンパク質があります。免疫学研究では、このサイトカインがどのくらい産生されているか調べることによって、免疫細胞が炎症が起こそうとしているのか、それとも、炎症を抑制しようとしているのか知ることがあります。免疫学実習では、Enzyme-Linked Immuno Sorbent Assay(ELISA)と呼ばれる方法を使ってサイトカインが免疫細胞からどのくらい産生されているのか調べます。また、ELISAは、免疫学研究の成果を利用して確立された方法であり、原理について詳しく学ぶことによって、さらに免疫学への理解を深めます。

解剖生理学(1年次)・腫瘍医科学(3年次)

biomed_test03_05.jpg

担当:林 嘉宏(解剖生理学)、原田浩徳(腫瘍医科学)
病気がどこでどのようにして起こるのか、異常な細胞が周囲の細胞や組織、器官にどのように影響をおよぼすのか、それらをどのように治療できるか。これらを考えるうえでの基礎を培うため、人体を形作る組織および器官の構造とそれらの機能を関連づけて学び理解します。また各臓器のがんの特性を分子病態から理解し、診断法や治療法開発について学びます。

血液細胞解析(2年次・3年次)

biomed_test03_06.jpg

担当:幹細胞制御学研究室(2年次)、腫瘍医科学研究室(3年次)
血液標本の観察は血球数の増減・形態異常・感染症の有無などを知ることができるため、重要な血液検査法となっています。2年次には末梢血の塗沫標本を作製し、血液細胞の特徴を学びます。3年次には骨髄の血液細胞を観察し、血球の分化過程を系統的に理解します。血液標本観察に加え、フローサイトメトリーと呼ばれる細胞表面抗原解析法を用いて白血病細胞についても解析し、病型診断について理解を深めます。

代謝医科学(3年次)

biomed_test03_03.jpg

担当:幹細胞制御学研究室
代謝とは、必要な物質を外部から摂取して、体の構成成分やエネルギーなどに変換したり、貯蔵したりする反応系の総称であり、生命にとって根源的に重要なプロセスです。このような代謝機構は本来飢餓状態に備えて発達しているため、富栄養状態の現代では糖尿病・脂質代謝異常などの代謝性疾患が大きな問題となっています。代謝医科学ではこのような代謝の制御のしくみと、それが破綻した状態としての疾患、最新の治療法やトピックスについて解説します。

血糖値測定(3年次)

biomed_test03_04.jpg

担当:幹細胞制御学研究室
グルコースは、細胞の主たるエネルギー源として重要な栄養素です。血液中のグルコースの濃度を血糖値と言います。極端に低い血糖値や高い血糖値の状態は、ただちに生命の危機をもたらし、慢性的に血糖値の高い状態が続くと、網膜(目)・腎臓・神経などに深刻なダメージを与えるため、血糖値は常に厳密に調節されています。本実習では、空腹時や、グルコースを飲んだ状態で血糖値を測定し、糖尿病の診断や、血糖調節のメカニズムについて学びます。

授業科目とカリキュラム

1年次
必修科目
選択必修科目
選択科目
2年次
必修科目
選択科目
3年次
必修科目
選択必修科目
選択科目
4年次
必修科目
選択科目