ニュース&トピックス 薬学部5年生がUCSFでの米国臨床薬学研修に参加しました

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2020.02.20

私達は2020年1月5日から1月19日の二週間、カリフォルニア大学サンフランシスコ校での米国臨床薬学研修に参加しました。毎日英語漬けの日々でしたが、皆で協力し合いながら充実した研修生活を送ることができました。


大学の教室で毎日受けた授業では、HIVの最新の治療法や各国の医療システム、医療安全対策、オピオイド使用の実態、免疫療法、禁煙治療などについて学ぶことができました。各領域について最新の情報を教えていただける機会は貴重なものであり、とても勉強になりました。

アメリカの授業では、日本とは異なり私たち学生の質問や発言が非常に求められます。研修当初は多くの学生が全員の前で英語で発言することに躊躇していましたが、だんだん英語に慣れていくにつれて発言も活発になり、とても充実した授業になったと感じます。先生方は私たちの質問に丁寧に答えてくださるため、質問をすることでより理解が深まることを実感しました。

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また現地の学生団体であるCOSAプロジェクトのメンバーが、アメリカでの薬学生による健康相談(残薬の相談、骨密度検査や血液検査についての説明など)を実践してくださいました。日本では薬学生が地域住民の皆様の健康相談にのり、地域に貢献する機会はなかなかないため、このプロジェクトをうらやましく思いました。

授業内で現地の学生と交流する機会もたくさんあり、学生同士で意見交換ができたことはとても刺激的で、お互いに勉強になったと思います。

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UCSFでの授業を終えた後は自由時間なため、各々自由に観光や買い物を楽しみました。大学での授業や予習との両立は大変でしたが、毎日充実した日々を過ごすことができました。

講義だけでなく、機械化の進んだ薬局や小児専門病院、研究施設など様々な見学の機会を用意してくださり、日本との違いを目で見て理解することができました。

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この薬局ではUCSF関連病院の処方箋を調剤と輸送を担っています。錠剤やアンプルなどのピッキング、輸液の混合は機械によって、水剤の混合はテクニシャンによって行われていました。どちらも薬剤師が最終チェックを行っています。機械で調剤される薬はバーコード管理され、期限が切れたものは自動的に廃棄されます。また日本のように複数の薬を一包化せず、処方変更されても薬を再利用できるように工夫がされていることに驚きました。

UCSF4 (2).jpgOwens robotic pharmacy

抗マラリア薬と抗HIV薬の研究について説明していただきました。現時点での治療法や、現地での治験において大変なことについて学びました。また施設設備の見学をしました。

UCSF5.jpgZSFGH Hospital Drug Study Unit

UCSFの購買ではオリジナルグッズが販売されており、研修の記念としてパーカーやウィンドブレーカーを買うことが恒例となっています。

UCSF研修と、東京薬科大学がもう一つ実施しているUSC研修の最大の違いは、UCSF研修には2日間の病棟見学があるという点です。UCSFの大学生とペアになって行うこの病棟見学は、完全に英語のみで行われるため求められるレベルは高いですが、他では経験することのできない貴重な経験となりました。

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日本では実習生が1人で出来ることはとても限られていますが、アメリカでは実習生の段階ですでに十分な知識と技術を持っているとみなされており、信頼されていることがわかりました。実際に、病棟では実習生が1人の薬剤師として回診に参加し積極的に意見交換をしており、アメリカの実習生のレベルの高さを実感しました。

最終日の夜にはUCSFの方々がfarewell patyを開いて下さいました。
学生一人一人に研修を終えた証として修了証を頂き、2週間の思い出話に花を咲かせました。日本では体験することのできない貴重な経験をすることができ、多くの学びを得ることができました。
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東京薬科大学 国際交流センター