学科紹介 “バクテリア”と“細菌”.同じもの?それとも違うもの?

生物や化学を勉強していると、さまざまな言葉が出てきます。一つ一つ知っていこうとすると、既に学んだ言葉と似ているように思われるのに違うことだったり、あるいは実は同じことを別の言葉で表わしていたり、困ることがよくあります。例えば、ある先生は“細菌”のことを話してくれて、わかったと思ったら、別の先生は“バクテリア”について説明してくれて、同じかなと思ったり、でも別のものかななどと半信半疑になったりすることがあります。さて、2人の先生の話は、別々の話なのでしょうか。
“バクテリア”は“細菌”の英語であるbacteriaから来ています。これは複数形で、bacteriumが単数形です。つまり同じものなのです。似た例としては、ブドウ糖とグルコース、ホルマリンとホルムアルデヒド、エタノールとエチルアルコール、最近はあまり使われなくなってきましたが、ビールスとウイルスなどがあります。「同じだ!」とわかるだけで科学の理解が深まるということがたびたびあります。その一方で、高校では伝令RNAで習い、大学ではメッセンジャーRNA(mRNA)で話が行われます。大学の人は、“活性酢酸”と言われてもわかりません。アセチルCoAです。科学を学ぶ時、言葉をしっかり理解することが極めて大切です。