岡嶋 大樹

国立病院機構 本部 総合研究センター治験研究部治験推進室

私立関東学院高等学校 出身
生命科学部 生命医科学科 生命物理科学研究室 卒業

最先端の治験・臨床研究をサポートする

全国141病院という、大きなネットワークのもとで仕事をしています。

現在は、全国にある国立病院機構の141病院を束ねる本部で勤務しています。治験推進室では、全国の国立病院機構の施設において、治験や製造販売後臨床試験、使用成績調査等の臨床研究が円滑に進むように、施設からの問い合わせや治験依頼者と呼ばれる、治験を依頼する製薬企業からの要望等に対応しています。
私は契約担当として治験依頼者との契約交渉を中心に行っており、国立病院機構で行われる治験に関する経理的な業務も合わせて行っています。
仕事の魅力は、なんといっても、北海道から沖縄まで全国にある国立病院機構の大きなネットワークを活かした業務ができることです。各施設で最前線に立つスタッフが円滑に業務をできるようにサポートしていくことにやりがいを感じます。最先端のことに触れる機会が多いこともこの仕事の魅力であり、やりがいを感じる部分です。

キッカケは「日本の医療をサポートしたい」という思い。

小学生の頃は入退院を繰り返すような生活を送っていたこともあり、医療に関わる仕事をしたいと考えていました。就職活動をしていく中で、現場に立つ医療職をサポートできる国立病院機構の事務職に魅力を感じ志望しました。

東薬で鍛錬された“論理的思考力”と“文章能力”。今の仕事に活かされています。

生命科学部の4年間では、充実した講義や実習の中で数えきれないくらいのレポートに取り組みました。この経験を通じ、ただ暗記するだけではなく、物事を考察して、論理的な文章を作成するというプロセスを繰り返し経験しました。生命科学部の4年間で鍛錬された“論理的思考力”と“文章能力”は、事務職員として活かされていると思っています。

仲間と協力して作り上げる喜び。ハルモニア管弦楽団と写真部でのかけがえのない思い出。

学生時代はハルモニア管弦楽団と写真部に所属していました。ハルモニア管弦楽団では春と秋の年2回の演奏会に向けて、写真部では夏の写真展に向けて精力的に活動していました。どちらの部活の経験でも、学部や学年を超えた繋がりの中、協力し一つのものを創りあげる大変さやその喜びは大きく、かけがえのない思い出です。

東京医科大学との共同研究プロジェクト。コンピュータを使って実現させたい。

生命科学部の4年間の講義の中で特に印象的だったのは、3年次の生命医科学特講や生命医科学実習での東京医科大学に訪問しての解剖実習です。生命医科学特講では、東京医科大学や東京薬科大の最先端の研究内容の講義を直接受けることができました。これらの講義は、他大学の生命科学部では経験できないような内容で、最新の内容を学ぶことができ、勉強のモチベーション向上に繋がりました。
研究室配属の際は、生命物理科学研究室を選び、コンピュータを使った研究に取り組みました。実験では実現できないことも、コンピュータ上では実現可能ではないかという興味と好奇心を持って研究に打ち込んでいました。研究テーマは、筋疾患関連タンパク質FHL1の分子動力学シミュレーションに取り組んでいました。このテーマは、現在学長でもある、東京医科大学病態生理学分野の林由起子先生との共同研究で、自分の代から始まったプロジェクトでした。困難な事もありましたが、素晴らしい先輩・先生のお陰で充実した研究室生活を過ごすことができました。

日本の治験・臨床研究を、よりグローバルに。語学にも取り組んでいます。

現在の業務の中では、英文から翻訳された契約書を扱うこともあり、治験依頼者と交渉をする際に、英語力が必要とされる場面も少なくありません。これからはさらに英語力を鍛えて、グローバルの治験課題においても柔軟に対応できるような人材になりたいと考えています。また、日本の治験や臨床研究が更に活発に行われるにはどうすればよいか、国立病院機構という日本最大級のネットワークをもつ病院組織ならではの視点で取り組んで行きたいと思っています。