吉田 有里

株式会社ロッテ 中央研究所 チョコ・焼菓子研究部

私立大妻中学高等学校 出身
生命科学部 卒業
生命科学研究科博士前期課程(修士)修了

店頭に並ぶ日を思い描きながら、美味しいお菓子の開発に取り組んでいます。

新商品の開発から量産まで味や形の試作を重ねていく。

主な業務は、チョコレートやビスケットを中心とした製品開発の研究です。自分なりに配合を工夫し、味や形が決まるまで何度も試作を重ねます。さらに工場に足を運び、量産化の過程にも立ち会います。マーケティング部門からのオーダーに添って開発するだけでなく、私たち研究部から開発のアイデアを提案することも。新商品を提案するときに大事にしているポイントは、私自身が楽しみながら考えること。楽しいと思う作り手の気持ちが、出来上がるお菓子にも伝わるのではないかと思っています。

想定外の壁にもがいた経験がすべて糧になっている。

試作を繰り返し、ようやく「これでいこう」と決まっても、工場で大量に作ってみると想定外の壁にぶつかることも多く、悔しい思いを何度も経験しました。でも、うまくいかずにもがいたことが、その後につながっているという実感があります。周りからサポートを受け、人のありがたみもわかりました。そうした苦労が実を結び、商品として市場に出たときの達成感は大きいですね。自分が携わったものが店頭に並び、それをお客様が手にとってくれるのを見ると、学生時代の基礎研究とは違ったやりがいを感じます。

教授の助言がきっかけでお菓子の開発という道へ。

もともと医療に興味があり、就職先も製薬企業か食品メーカーかで迷っていました。そんなときに研究室の柳教授がロッテを薦めてくれ、先生の言葉がきっかけで、身近な商品の開発に携わる魅力に気づくことができました。この仕事は、人とのつながりがとても大事です。いろいろな部署の人たちと何度も話し合い、多くの人に助けられてきました。そういう人との関わり方は、大学時代に学んだものです。たとえば、自分から積極的に意見を求めたり、まず自分の考えを示してから相談するという姿勢。それは研究室で先輩達がそうしているのを見て自然と学びました。それが今に活きています。