ニュース&トピックス 生命エネルギー工学研究室の松元さん(修士)、古賀さん(卒業生)らの論文がApplied and Environmental Microbiologyに受理されました。

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2021.02.24

 微生物のなかには電極と電子の授受を行う能力を持つものがおり、このような微生物(電気化学活性微生物)はバイオマス発電や電気を用いた有用物質生産などへの利用が期待されています。電気化学活性微生物は、電極上にバイオフィルム(膜状の構造体)を形成し、電極との電子授受を行います。

 今回の論文では、電気化学活性微生物のモデル生物であるShewanella oneidensis MR-1株において、電極へのバイオフィルム形成に重要な遺伝子(dgcS)を同定し、その役割を解明しました(図)。本研究の成果は、電気化学活性微生物を利用した有用プロセスの高性能化に寄与すると期待されます。

松元さん論文HP用図.jpg

図 電極上へのバイオフィルム形成におけるdgcSの役割。(A)野生株(MR-1c)とdgcS遺伝子破壊株(∆dgcS)の電流生産量の比較。(B)共焦点レーザー顕微鏡で観察したMR-1cと∆dgcSの電極バイオフィルムの構造。(C)DgcSを介したシグナル伝達機構のモデル図。

 

論文タイトル: Identification of a diguanylate cyclase that facilitates biofilm formation on electrodes by Shewanella oneidensis MR-1

著者: Akiho Matsumoto, Ryota Koga, Robert A. Kanaly, Atsushi Kouzuma, and Kazuya Watanabe

雑誌: Applied and Environmental Microbiology

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