ニュース&トピックス 繰り返し学習に、一人一人の動画評価も。動画のメリットを最大限活用する|学びを止めない。教員の取り組み
- 薬学部
- その他
2020.07.01
別生 伸太郎 講師|薬学部 医療薬学科
- 【担当授業】
- 実用薬学英語|3年必修科目
- 医薬品安全性評価学|4年必修科目
- 実務実習事前学習Ⅰ・Ⅱ|4年必修科目
- 実務実習事前実習|4年必修科目
- アドバンスゼミナールⅤ(米国臨床薬学研修)|5年自由科目 など
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オンライン授業期間に取り組んでいる教育活動
前期全ての教育がオンライン対応となったことを受け、手足を動かし学ぶ「実習」も学生は家庭で行うことになりました。大学の施設を用いて実施する予定だった実習を、いかに家庭に落とし込んだか。ここでは私が担当する4年生 実務実習事前実習の中から、粉薬の調剤方法を学習する「散剤実習」での取り組みをご紹介したいと思います。
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1.家庭を調剤室に変えるための工夫
- 家庭でもなるべく大学と同じ環境で学習出来るよう、処方箋や薬袋、電子天秤、薬品棚などの写真をまとめた「教材キット」をオンライン配布し、各家庭で印刷してもらいました。また、家庭にある道具で調剤の練習が出来るよう、実際に我が家にある廃物や調理器具等を用いて調剤を行い、その様子を動画配信することで具体的な学習方法の提案に努めました。
自宅での動画撮影は、近所の子供達の声や廃品回収車の音など様々な生活音が多く、何度も撮り直しをするなど大変でしたが、学生からの評価は高く、工夫をした甲斐があったなと感じています。 -
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2.手技習得のための工夫
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散剤実習では調剤手技だけでなく、分包機と呼ばれる様々な機器の操作方法を学びます。手技習得に要する時間は一人一人異なりますので、全ての調剤手技や分包機の使用方法の解説は動画で配信し、繰り返し学習出来るよう努めました。
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3.習熟度評価の工夫
- オンラインによる自己学習の問題点として、「学習成果が正しく身についたか分からない」という意見が数多く学生から寄せられました。特に手技習得を目指す実習では、その傾向が強いものと予想されました。そこで学生には調剤風景を自撮りした動画を提出してもらい、一人一人評価をしてフィードバックしました。学生数の多い本学では大変な作業となりましたが、オンライン学習下においても学生とコミュニケーションを図りつつ教育に携われたことは、教員として新たな発見でもあり楽しみでもありました。
在学生へメッセージ
自宅での学習は、授業一つとっても自分の進捗状況について友達と気軽に相談しにくいなど、不安なことも多いと思います。本学にはアドバイザー制度があります。生活や学習で困ったことがあったら、一度相談してみてはいかがでしょう。きっと、一緒に解決策を考えてくれるはずです。また、皆さんは普段サークルや実習レポート、研究活動などで忙しい毎日だったと思います。この期間を利用して、一度自分の将来についてゆっくり見つめ直してみてはいかがでしょうか?自分の好きなこと探しでも構いませんし、薬業界のトピック調査でも構いません。自ら問題点を見つけ解決していく姿勢は、将来成長し続ける原動力になるはずです。
普段何気なく皆さんと授業や研究を通して会話していたことが、いかに楽しい毎日であったかを痛感しています。一日も早く、大学で皆さんの元気な姿に会えるのを楽しみにしています!
本件に関するお問い合わせ
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