イベント情報 【東京薬科大学創薬エコシステム】第3回シンポジウム開催

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【東京薬科大学創薬エコシステム】第3回シンポジウム
- ニューモダリティ創薬を実現させる先進的バイオ・DDS技術と将来ビジョン -

下記の要領にて、標記のシンポジウムを開催致します。
東京薬科大学創薬エコシステムへ入会頂いた企業の方のみが参加いただけます。会員企業の皆様は、別途ご案内いたします参加フォームよりお申込み下さい。
今回は、情報交換会の時間を利用して、本学大学院学生による研究ポスターの掲示を計画しております。情報交換の機会としてご利用いただければ幸いです。
※未入会企業の皆様には、是非、本コンソーシアムへの入会を御検討頂きます様、お願い申し上げます。

オーガナイザー 根岸 洋一 
代表世話人 石原 比呂之

開催日

2024年10月25日(金)

会場

東京薬科大学  

  • シンポジウム:教育1号館1階1103講義室 
  • 情報交換会 :学生会館2階ホール

キャンパスマップPDF

京王堀之内駅または平山城址公園駅より路線バス(片道200円)、もしくはJR豊田駅北口より大学直通バス(片道180円)が利用できます。詳しくは下記ページをご確認ください。

アクセス・バス時刻表

【プログラムと演題(予定)】

13:30~   受付開始
14:00~14:10

開会の辞

14:10~14:40
講演1
「組織特異的移行性抗体AccumBody®の開発と次世代複合バイオロジクスへの応用」
 冨塚 一磨 (東薬大・生命・生物工学研究室)
【概要】
 抗体を含むバイオ医薬の複合化・高機能化は、近年最も注目されている技術領域の一つである。本セミナーでは、組織移行性ヒト抗体Accumbodyと生理活性分子を連結し、治療効果の高い新規医薬品の創出を目指す私たちの取り組みについて紹介する。
14:40~15:05
講演2
「超音波応答性ナノバブルの開発と疾患治療への応用」
 髙橋 葉子(東薬大・薬・薬物送達学教室)
【概要】
 創薬モダリティの中分子・高分子化により、それらの生体内バリア突破が課題となっている。本発表では、超音波応答性ナノ粒子(ナノバブル)のDDS技術について概説し、その医療応用に向けた展望について紹介する。
15:05~15:30
講演3
「エンドサイトーシスを介した非膜透過性・中分子薬物の細胞内デリバリーの最適化とその評価法」
 井上 勝央(東薬大・薬・薬物動態制御学教室)
【概要】
 細胞内分子を標的とした創薬モダリティの開発では、効果に加え、細胞内への移行性が課題となる。本発表では、リソソームトランスポーターを介して非膜透過性・中分子薬物を細胞内へ送達する方法論とその最適化のための評価方法を紹介する。
15:30~15:40

休憩

15:40~16:00
講演4
「オン/オフスイッチ型光増感剤とDDSの応用・展望~分子選択的タンパク質不活化法の開発~」
 岡本 英之(東薬大・薬・薬物送達学教室)
【概要】
 我々が独自に開発したオン/オフスイッチ型光増感剤は、標的分子と相互作用した際にのみ光増感活性を発揮する。本発表では、この光増感剤とDDS技術の応用例として分子選択的不活性化法を紹介するとともに、その高度化を目指した将来展望について述べる。
16:00~16:20
講演5
「牛乳由来細胞外小胞がもたらす新規がん治療法の可能性とDDSへの応用」
 濱野 展人(東薬大・薬・創剤科学教室)
【概要】
 細胞外小胞は新たな創薬モダリティの一つとして注目されており、我々は牛乳由来細胞外小胞(mEVs)に着目した。本発表では、がん腹膜播種モデルにおけるmEVsの活性とDDS担体としての可能性について紹介する。
16:20~16:55
講演6
「リポタンパク質受容体LRP1を介した神経保護による緑内障治療と超音波応答性ナノバブルによる網膜DDS開発の取り組み」
 林 秀樹(東薬大・薬・応用生化学教室)
【概要】
 網膜への薬物送達は、血液網膜関門のために制限されている。我々は神経保護による正常眼圧緑内障治療を目指して、抗体医薬と網膜DDSの開発に取り組んでおり、これまでの経緯、現状と今後の展望について紹介する。
16:55~17:05
閉会の辞(&ご案内)
17:15~19:15

情報交換会
※大学院生有志によるポスター掲示を予定。

※掲示予定のポスター

「ヒト抗体相補性決定領域(CDR)を標的としたゲノム編集誘導性分子多様化によるMammalian displayシステムの構築」
 〇櫻井 諒一(生命科学研究科 生物工学研究室)
 近年、抗体作成技術として哺乳動物細胞表面に抗体分子を提示するMammalian Display法が注目されている。我々はゲノム編集によって抗体CDRがランダム化された抗体提示培養細胞ライブラリを構築した。今回、安定した抗体提示細胞の構築、CDRランダム化誘導の現状と今後の展望について報告する。
「植物由来フェノール酸の肝取り込みトランスポーター分子の同定」
 〇佐藤 圭恭(薬学研究科 薬物動態制御学教室)
 フェノール酸 (PAs) は、植物由来化合物の腸内細菌代謝物であり、肝代謝改善効果を有する。本研究では、PAsの肝取り込みに関わる分子の同定を試みた。本成果は、腸内細菌代謝物を介した新たな腸肝連関の存在を示唆し、その機構を制御して肝代謝疾患を改善するという新たな治療法の提案を目指すものである。
「三次元型ヒト血液脳関門モデルは脳移行性DDSキャリアの特性評価に有用である」
 〇大木 聖矢(薬学研究科 個別化薬物治療学教室)
 当研究室ではこれまでに、独自の不死化脳細胞を用いて、3次元型ヒト血液脳関門モデルを開発してきました。本研究では、本モデルの新規中枢薬開発への応用を目指し、in vivo 脳移行性が明らかな抗体やペプチドの血液脳関門透過特性を明らかにしました。
「マイクロ流体デバイスを用いた超音波応答性ナノバブルの製造と機能評価」
 〇山口 泰暉(薬学研究科 薬物送達学教室)
 当研究室では、核酸や遺伝子を標的部位へデリバリー可能とする超音波応答性ナノバブルを開発している。その臨床応用に向けて、生産性や均一性の高い超音波応答性ナノバブルを製造するために、マイクロ流体デバイスを用いた新規調製法の確立を試みた。さらに、超音波造影能および遺伝子デリバリー能などの機能評価を行った。
「Inhibition of myostatin by a biocompatible conjugate composed of photooxygenation catalyst and D-peptide」
 〇村野周子アンバー(薬学研究科 薬品化学教室)
 マイオスタチンの阻害は筋委縮性疾患の有望な治療戦略となる。当研究室では光酸素化によるマイオスタチンの不活化法を開発している。マイオスタチン親和性D-ペプチドと光酸素化触媒の架橋体は、マイオスタチン選択的な光酸素化能及び高い酵素耐性を示した。よって、本架橋体は生体応用性が高いと期待される。
「AAVベクターの脳移行性評価におけるin vitroヒト不死化細胞血液脳関門モデルの有用性検証」
 〇磯貝 隆斗(薬学研究科 個別化薬物治療学教室)
 本研究では、当研究室独自のヒト不死化細胞BBBモデルを用いて、AAV9とAAV2の透過性試験を実施し、AAV2に比べAAV9の方が有意に高い透過性を示した (平均6.0倍)。本モデルはAAVベクターの脳移行性評価に有用であり、より脳移行性の高いAAVベクターのスクリーニングやAAVのBBB透過メカニズム解明に関する研究に使用できると期待される。
「マウス血管性認知症モデルの血液脳関門機能低下に対する脳血管周囲マクロファージの機能解析」
 〇松村 清香(薬学研究科 応用生化学教室)
 血管性認知症に対する有効な治療薬はなく、その開発が期待されている。本研究は、脳血管周囲に存在する免疫細胞である脳血管周囲マクロファージに着目し、血液脳関門機能低下を介した病態形成メカニズムの解明および新しい治療標的、シーズの創出を目指す。

以上

本件に関するお問い合わせ

東京薬科大学 教学IR研究推進課