受験生向けイベント情報 【来場型】夏休み研究実習|高校生対象

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イベント概要

日時
2024年8月1日(木) 10:00 ~ 17:00
2024年8月2日(金) 10:00 ~ 16:00 
  • 2日間のプログラムとなります
場所
東京薬科大学 八王子キャンパス
アクセスはこちら
対象
高校1~3年生、2023年度既卒者
  • 教員の方の引率・見学も可
参加費
無料
開催案内

実験テーマ

1. 蛍光プローブを合成して、細胞の中で働く酵素を観察してみよう
分類
化学
実験内容
これまで有機合成によって様々な蛍光分子が開発され、一部は病気の診断に使われています。本実習では、有機合成によって簡単な蛍光プローブを合成し、それを使って細胞内で働く酵素を観察したいと思います。(また、実習を通して、高校では別の科目である「生物」と「化学」のつながりを感じてもらいたいと思います。)
2. 風邪薬の有効成分を化学合成してみよう
分類
化学
実験内容
頭痛やのどの痛みを改善してくれる風邪薬の多くは、簡単な構造の有機化合物でできています。本実習では実際に解熱鎮痛薬として利用されているアセトアミノフェンを化学合成します。
3. 量子ドットを作って、過酸化脂質の量をはかってみよう
分類
化学
実験内容
独特の蛍光特性を示す量子ドットはナノサイズの半導体結晶です。その構成原子を化学反応で変化させると発光が変化するため、病変に関わる化学反応の検出など生命科学、医療分野への利用も期待されています。この実習では、この量子ドットを合成し、人体の病変の原因の一つとされている過酸化脂質の検出にチャレンジします。
指導教員
4. 池の水ちょっと抜く -環境DNAから棲んでいる魚を調べてみよう-
分類
情報科学
実験内容
海、川、湖沼等の水、土壌などにはそこに存在する生物由来のDNA(環境DNA)が存在します。コップ一杯程度の池や川の水に含まれる環境DNAを解析することで、そこに生息する魚の種類と割合を調べてみましょう。最新のゲノム解析技術である次世代シークエンサーを使ったDNA実験とデータ解析に挑戦します。
指導教員
5. 変性を科学する -タンパク質の形を調べてみよう-
分類
情報科学
実験内容
タンパク質の変性とは、熱や特殊な薬剤によって立体構造が破壊され、生理活性が失われる現象ですが、アルツハイマー病などタンパク質の変性に起因する疾患の解明という点からも重要です。本実習では変性に伴うタンパク質の構造変化を、分光法で観測したうえで、バイオインフォマティクスのツールを用いてデータ解析します。
指導教員

6. iPS細胞とプラナリアを使って「再生」について考えてみよう

分類
細胞
実験内容
イモリの仲間は体の一部を失っても再生することができます。しかし、私たちヒトにはできないのはなぜでしょうか?本実習では、ヒトのiPS細胞と体細胞、高度な再生能を持つプラナリアを使って、再生に必要だと考えられている遺伝子や細胞種について調べます。動物の体の再生には何が必要か、一緒に考えてみましょう。
指導教員
7. 蛍光タンパク質を使って細胞小器官を観察してみよう
分類
細胞
実験内容
ヒト培養細胞に遺伝子導入を行って、緑色蛍光タンパク質(GFP)の融合タンパク質を細胞に合成させます。GFPの蛍光を利用して、タンパク質の合成や輸送を担う細胞小器官である小胞体やゴルジ体を可視化し,タンパク質が細胞内で輸送される様子を蛍光顕微鏡で観察します。
指導教員
8. 腸で働く専門化した細胞(スペシャリスト)達を観察する
分類
細胞、生物(組織学)
実験内容
からだには、組織や器官を構成する様々細胞があります。腸には栄養素やイオンを吸収する上皮細胞の他に、粘液を分泌する杯(さかずき)細胞やホルモンを分泌する内分泌細胞など特別な機能を持つ細胞が存在します。本実習では抗体を用いた免疫組織化学染色法を使って、マウスの腸にある専門化した細胞(スペシャリスト)達を観察します。
指導教員
9. 温暖化の原因である大気CO2濃度上昇が植物の光合成に与える影響を調べよう
分類
植物 (光合成・生態学)
実験内容
現在、化石燃料の使用などにより大気CO2濃度が上昇し、温暖化などの地球環境変動を引き起こしています。CO2は植物の光合成で使われるので、大気CO2濃度の上昇は光合成をする植物にとってはプラスの影響を与えそうです。ここでは野外でのCO2濃度などの計測や実験室内での測定や実験を組み合わせた実習から、現在の大気CO2濃度上昇が植物に与える影響の程度や、植物がCO2を吸収するためのさまざまな戦略機構を学びます。(注:天候がよければ簡単な野外での計測実習を行う予定)
10. 藻類における油脂の蓄積:食用油やバイオ燃料の生産に向けて
分類
植物(光合成)
実験内容
藻類細胞は種々の環境ストレス下、光合成を利用し、油脂を大量に合成・蓄積します。この油脂は産業的には食用油やバイオ燃料の原料として有望視されています。本実習では、油脂蓄積能が特に優れる緑藻クロレラにおいて、その油脂蓄積過程を薄層クロマトグラフィーによる半定量的観察や蛍光顕微鏡観察を通して調べます。
11. ショウジョウバエの求愛行動を観察して、脳と行動の関係を調べてみよう
分類
動物(反応と行動)
実験内容
動物は外界の刺激を受容し、脳で処理することによって、適切な行動を発現します。本実習では、ショウジョウバエの求愛行動を観察し、行動とそれを司る脳神経系の関係について考えます。また、脳の解剖に挑戦したり、熱により神経の活動を操作する遺伝学的手法についても学びます。
指導教員
12. 造血細胞と血液がん細胞を見てみよう
分類
生物(血液)
実験内容
わたしたちの体中を巡っている血液は骨髄で造られます。骨髄細胞の形態やその特徴について学ぶためマウス骨髄細胞の標本を作製し、観察を行ってみましょう。また造血細胞のがんである白血病細胞に分子標的薬を作用させ、形態学的解析およびフローサイトメトリーによりその効果を体感しましょう。
13. 造血幹細胞が細菌感染に対してどのように反応するのかを見てみよう
分類
生物(血液学)
実験内容
造血幹細胞は、赤血球・血小板・白血球といった全ての血液細胞を生涯にわたって絶えず生み出しています。造血幹細胞は骨の中に居ながら、私達の身体の状態を感知して、感染時には感染防御の最前線で働く白血球を大量に産生します。造血幹細胞が細菌感染に対してどのように反応するのか、免疫学や血液学の研究者が用いるフローサイトメトリー法を用いて観察しましょう。
14. 骨とDNAで「青魚」を分類しよう
分類
生物(進化)
実験内容
一般に「青魚」とまとめられることが多い4大大衆魚(イワシ、サバ、アジ、サンマ)ですが、実はそれぞれ分類学的にはかなり離れた系統に属する魚種です。この実習では、これらの魚のDNA配列を用いた分子系統樹を作製し、一部の骨の形状を実際に比較することで、生物の「進化」について考えたいと思います。
15. 光る大腸菌を作る、光るタンパク質を取り出す
分類
微生物
実験内容
遺伝子組換え実験の基本を、大腸菌に緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子を取り込ませて、GFPの発する蛍光で光る大腸菌を作ることで体験します。また、大腸菌の作ったGFPを大腸菌の中から取り出します。
16. 細菌とウイルスの生存競争
分類
微生物(とウイルス)
実験内容
ウイルスの基本的な増殖戦略は、感染細胞内で多数のウイルス粒子を形成して細胞外に放出することである。本実習では70℃付近で活発に増殖する好熱菌とそのウイルスを材料とし、ウイルスによる細胞の殺傷、および好熱菌細胞の対抗手段を事後的に観察する。さらに、ウイルス粒子の細胞外放出に関わる溶菌酵素の活性を測定する。

申込み受付

  • 申込受付は、2024年6月16日(日)10:00~23日(日)17:00まで。
  • 応募者多数の場合は抽選とします。
    なお、高校3年生で研究型AO入試を受験予定の方を優先とさせていただきます。
  • 電話による受付は行いません。

個人情報の取り扱いについて

お申し込みの際にお知らせいただいた住所・氏名その他の個人情報は体験実習の際の保険加入(大学で加入)、大学からのお知らせ(イベント案内・資料の送付・メールマガジン等) や、個人を特定しない集計処理に利用いたします。また、個人情報を本人の承諾なしに、第三者(発送代行業務委託先を除く)に提供することはいたしません。

本学生命科学部 研究型AO入学試験を受験予定の方へ

本イベントは本研究実習への参加をもとに総合型選抜 研究型AO(専願制)を受験できます。
これ以外に選考の対象となるものは、科学クラブ、高校や大学教員のもとで行った研究などになります。オープンキャンパスにおける薬学部主催「薬学体験実習」は選考の対象となりませんのでご注意ください。

その他

  • 諸事情により変更する場合があります。開催の詳細はホームページからご確認ください。

過去の開催状況

本件に関するお問い合わせ

東京薬科大学 生命科学事務課