ニュース&トピックス カリフォルニア州立大学サンマルコス校とライフサイエンス国際交流を実施|グローバルキャリアプログラム

  • 生命科学部
  • その他
  • グローバル
  • 教育活動

2022.03.30

昨年度に引き続き、カリフォルニア州立大学サンマルコス校(以下、サンマルコス校)とオンラインシステムを活用し、遠隔での様々な取り組みを実施しました。本学とサンマルコス校は、2020年より学術交流協定を締結しております。

1 大学院講義の開講

生命科学研究科(大学院)では、サンマルコス校とリモートで連携した双方向中継型の講義(講義名:国際PSM)を初めて開講しました。本講義では、コロナ禍においても国際的な相互交流型の学びを深めるため、Zoomを活用しております。講義テーマは、「バイオサイエンスとビジネス」で、本学からは学生13名が受講しました。サンマルコス校の先生方のレクチャーを通し、コロナ禍におけるライフサイエンス業界の現状や現地の大学や地域の様子などについて学びを深めました。また、毎回の講義では本学の学生が、日々の研究内容を発表したり、東薬での学生生活などについて紹介したりし、英語を使って相手の知らない情報を積極的に共有するトレーニングをしました。その他、米国や日本のバイオテクノロジー企業で国際的にご活躍された経験のある社会人の方々とキャリアについて語り合うスペシャルセッションが行われ、現地の学生と一緒に参加をしました。本学の学生も、企業の方々へ英語で質問をするなど、難易度の高いことにもチャレンジしました。最終講義では、Zoom Showcaseと称した国際遠隔研究セミナーを行い、本学の学生とサンマルコス校PSMバイオテクノロジープログラムの学生・卒業生が相互に自身の研究について英語でプレゼンテーションやディスカッションを行い、学術的な交流を深めました。セミナーの司会進行や構成は学生自らがコーディネートをするなど、お互いの教員と学生が作り上げた国際遠隔講義となりました。
注)PSM(Professional Science Master’s)とは、科学技術研究の枠を超え、将来起業家やビジネスリーダーとしてグローバルに活躍する人材を育成するためにデザインされた、高度なトレーニング型教育です。

20220328global-1.jpg
大学院講義(国際PSM)を受講した学生の感想
生命科学研究科 修士1年 高松由紀
I participated in this program because I have been interested in life science research and business overseas. Additionally, I wanted to improve my English communication skills. The lectures from San Marcos used many technical terms, and there were times when it was difficult for me to understand the whole content. However, I felt that my English comprehension speed got faster the more I went through the program. Moreover, when I gave a presentation on my own research, I was able to understand the significance of my research from a global perspective, which motivated me to do more research in the future. Throughout this program, I was able to not only improve my English communication skills, but also broaden my perspective on life science research and business, which I would like to use as a reference for my future career development.
(和訳)海外における生命科学に関する研究やビジネスについて興味があったこと、また、英語のコミュニケーションスキルを高めたかったことからこのプログラムを受講しました。サンマルコス校の先生方のお話では、専門用語も多く、内容の理解が難しい場面もありましたが、回数を重ねるごとに自身の英語を理解するスピードが速くなっていくのを感じました。また、自身の研究について発表した際には、世界から見た自分の研究の意義を知ることができ、今後の研究のモチベーションアップにつなげられました。この講義全体を通して英語力が向上したことはもちろん、生命科学に関する研究について視野を広げることもできたため、今後のキャリア形成の参考にしていきたいです。
20220328global-4.jpg

2 バイオテクノロジー異文化コミュニケーションプログラム

2021年9月から12月中旬までの約3か月間、サンマルコス校PSMバイオテクノロジープログラムの学生と本学の生命科学部・研究科の学生がパートナーを組みOnline Biotechnology-Conversation Partner Program (以下BIOT-CPP)をスタートしました。BIOT-CPPとは、ライフサイエンス分野の学生が将来のグローバルキャリアを見据え、異文化理解とビジネスコミュニケーションスキルの向上を目標としたオンラインのプログラムです。本学から16名、サンマルコス校から20名の学生が参加しました。

20220328global-5.jpg

本プログラムは、サンマルコス校PSMプログラムの講義:Bioscience Beyond the Boardersの一環として行い、学生同士がペアや小グループでお互いの文化や習慣の違いについて会話をするだけでなく、実際のビジネスの現場を想定した課題や医療体制の違いについて、コロナ禍におけるビジネスや人々の生活への影響等、幅広いディスカッションをすることができました。プログラムの最終日には、リフレクションセッションを実施し、3か月に及びディスカッションを通してお互いに理解したこと、発見したこと、考えさせられたことなどについて意見交換をしました。本プログラムに参加した学生からは、英語でのコミュニケーションに対する苦手意識を克服し、コミュニケーションスキルに対する自信がついたなどの感想が挙がり、オンラインにも関わらず貴重な国際経験をすることができました。

20220328global-3.jpg
BIOT-CPPプログラムを受講した学生の感想
生命科学研究科 修士1年 落合一太
このプログラムを通じてコミュニケーションにおける異文化理解の重要性を学びました。 私は苦手な英語に挑戦することで、自分を成長させたいと思い参加をしました。初めは日本語の通じない相手と一対一で会話になるのか不安でしたが、オンラインであることを利用して、画像や映像を共有しながら話すことができたためニュアンスが伝わり、楽しく会話をすることができました。会話のテーマは多岐にわたり、後半ではお互いの国のビジネスマナーやコロナの話題など深い話題の話し合いもしました。一番大変だったことは、スケジュールや内容については相手とメールでやりとりをすることで、私の書いた英文が伝わらず返信がないこともありました。しかし、具体的な提案をするような文章に変えるなど工夫をした結果、スムーズに英語でやりとりができるようになりました。この経験から相手の文化を知る事は、コミュニケーションにおいて非常に重要なことであることがわかりました。このプログラムは生の英語に触れる貴重な機会であると思います。その中でコミュニケーションができたことは私の中で自信になり、さらに英語や異文化について学びたいと思う成長へのきっかけとなりました。
20220328global-2.jpg
関連リンク

本件に関するお問い合わせ

東京薬科大学 生命科学事務課