世界基準の医薬品の製造。それが私にできる医療貢献。
工場の品質保証という仕事。安全性と品質を追求しています。
ニチバンでは、セロテープ®をはじめとするステーショナリー製品から、救急絆創膏・ケアリーヴ™、鎮痛消炎剤・ロイヒつぼ膏™などのヘルスケア製品を製造しております。私は現在、メディカル安城工場・品質保証部で勤務し、製品を製造するための原材料の受入から出荷までの工程に関する品質保証を担当しています。医薬品承認書の通り業務が行われているか?GMP三原則が守られているか?(医薬品製造にあたり国が定めた指針で、「人為的な誤りを最小限にすること」「汚染及び品質低下を防止すること」「高い品質を保証するシステムを設計すること」の3つの原則)を常に意識しながら業務を遂行しています。
製造工程全般にわたるため業務の幅はとても広く、覚えることも多いです。しかし、自身で工程に係る手順変更などを提案する機会もあり、それが実際に工場内で運用された時には大きな達成感を味わうことができました。
“薬剤師”という強みを活かせる技術職へ。
中学生の頃から薬剤師になりたいと思っていました。職種の選択については、大学1年次の早期体験実習で製薬企業の研究・開発の現場を見学させて頂き、自身も企業の技術職として働きたいと思うようになりました。ニチバンは化学メーカーではあるものの医薬品・医療材も製造しているので、“薬剤師”という強みを生かせるのではないかと思い、就職を決めました。
医薬品にとって大切な“法規”。品質保証の現場で大学の学びが活かされています。
医薬品をつくるためのルールには、日本薬局方や薬機法など様々な法律が関係しています。大学の授業ではそのような法規を学ぶ授業もあり、そこで学んだ法知識は現在の品質保証の現場でとても生かされています。また、工場で行う医薬品の試験方法についても、大学時代の実習や研究室で身につけた手技や知識が活かせていると感じます。実際に医薬品の試験の際にもスムーズに業務に入っていくことができました。
指導教授との出会い。卒業した今でも感謝しています。
学生当時は衛生裁判化学研究部に所属し、副部長をしていました。学園祭では餃子や焼鳥を焼いたり、充実したキャンパスライフを過ごしていました。また、4年生から所属していた生化学教室(研究室)では、皮脂の分泌に関する研究を行っていました。細胞を培養し、試薬を使用して細胞の反応を見るなどの実験を行ない、卒業論文の制作に取り組みました。指導教員だった佐藤隆教授には卒業論文や研究だけでなく就職活動のアドバイスなどを頂きました。常に私たち学生の成長を一番に考えてくださる先生で、卒業した今でも本当に感謝しています。
世界基準の医薬品の製造。それが私にできる医療貢献。
現在は品質保証の業務を担当しておりますが、将来は製品開発などの業務にも取り組んでゆきたいと考えています。そのためにも、工場における品質保証のレベルをより高めて、維持してゆける仕組みを作ることを目標にしています。“世界基準の品質保証”で“世界に通じる医薬品“の製造を目指すことで社会、そして医療に貢献していきたいです。
東京薬科大学は最高の学習環境。ここが私にとって大切な“通過点”でした。
私は大学進学や薬剤師国家試験合格がゴールではないと思っています。企業や病院などに就職し、社会に貢献し自己実現を果たしていくことだと思います。東京薬科大学は、これまで多くの卒業生を輩出しており、薬剤師となって社会で貢献していくための学習環境が充分整っています。高校生の皆さん、この環境を最大限に活用し、自身の目標を実現させてください。