羽田 慶子

地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター 薬剤課

東京都立竹早高等学校 出身
薬学部 卒業

医師や看護師と連携し最善を尽くす病院薬剤師にやりがいを感じています。

患者さんとの会話から副作用の症状をチェック。

消化器内科の病棟を担当しています。新たな入院患者さんから聞き取りをしたり、病室を回って服薬指導をするのが主な仕事。担当する患者数は25人ほどで、アレルギーや副作用、薬のことで困っていることはないかを日々チェックしています。数値は安定していても、実は副作用で幻覚があったり、怖い夢を見ているなど、患者さんの顔を見て直接話すことで気づけることもあります。心がけているのは丁寧な声かけ。不安な気持ちを聞いてあげるだけで表情が和らぎ、「ありがとう」と感謝される。患者さんの気持ちに寄り添うことの大切さを実感する瞬間です。

チーム医療のなかで自分の役割に手応えも。

医師、看護師、薬剤師が連携し、チーム医療に取り組んでいます。それぞれの専門性を尊重しつつ、薬を提案したり、気づいたことを伝えるなど、チーム内の役割に手応えも感じています。病院薬剤師のやりがいは、検査データや病気の経過などを把握し、様々な角度からみた薬の提案ができること。患者さん一人ひとりと向き合う提案をして、前向きな気持ちになってもらえるとうれしいですね。薬の相互作用や飲み合わせについて、医師からアドバイスを求められることも。患者さんの命に関わる仕事なので、いつも確実な情報提供を心がけています。

緩和ケアを専門とする薬剤師をめざし勉強中。

大学では6年制カリキュラムのもと、病院と薬局の両方でじっくり実習を経験。患者さんとどう向き合えば良いかを考えるきっかけになりました。今も自分にできることを常に考え、日々勉強を続けています。薬剤師は幅広い病気の知識はもちろん、糖尿病やがんなどの専門性も必要になっています。私も病棟のがん患者さんと接するなかで、緩和ケアに取り組む専門薬剤師をめざす気持ちが強くなりました。そのため勉強会に参加したり、症例発表の準備を通して勉強したり、スキルアップのために努力しています。