望月 直美

薬学部 医療衛生薬学科 5年(取材当時)

長野県上田高等学校 出身

グローバルに活躍する薬剤師へ。海外留学でアメリカの医療を学ぶ。

アメリカの学生と医療を学ぶ。

大学の海外研修プログラムである米国臨床薬学研修に参加し、南カリフォルニア大学(USC)で5年生の夏を過ごしました。毎日、雲一つない晴天の下、薬学部のキャンパスにてUSCの学生と共に学びを深めました。研修では米国の医療制度の実態や骨粗鬆症を例にした疾病治療に関する講義に加え、薬局施設の見学や血糖値測定等の実技実習を行いました。カリキュラムだけでも十分に刺激的でしたが、余暇時間もフルに活用しました。野球観戦、ディズニーリゾート、グリフィス天文台、ハリウッド等にも足を伸ばし学生同士の交流を深めました。

日本と米国における、薬剤師の職能・職域の違い。

米国の医療は日本とは異なる部分も多々あり、調剤薬局や院内薬局の見学を通して新しい見解を得ることが出来ました。日本では馴染みのないホメオパシー治療薬がある薬局では、ホメオパシー治療を専門家に相談し、自分にあった治療薬を選んでもらえます。実際に相談させて頂いたのですが、親身になって症状を聞いて下さり、自分にあったものを選ぶことが出来ました。専門家の存在は、患者さんにとって安心して物を選ぶことができるため、大切な存在だと感じました。見学した薬局では薬剤師は一人だけで、処方監査や服薬指導に注力していました。また、ワクチンの提供に備えた診察室があり、ここで薬剤師が注射によるワクチン投与を行う事に驚きました。加えて、薬剤師が医師による処方の変更を自由にできることも、日本とは異なる点で印象に残っています。一方で、日本では当たり前の一包化機械はあまり普及していないということでした。日本では、処方枚数にもよりますが薬剤師は薬局に複数人いて、患者さんのための一包化や、在宅訪問を積極的に推し進めていく流れにあります。医療制度は今後も発展していきますが、患者さんへ個別のケアを先に進める日本の方針の良い面と米国における薬剤師の専門性の発揮といった両者の優れた面を改めて実感しました。

新しい発想や思考の転換を。世界に羽ばたく薬剤師へ。

米国の現場を見学したことで、当たり前に感じている日本の医療や文化について深く、違った視点から考えるきっかけとなりました。固定観念や縛られた考え方にとらわれず、視野を広げ、あらゆる角度から物事を見ることで、新しい発見や思考の転換が出来ると実感しました。いつ何時でも米国臨床研修で得た考えを忘れず、様々なことにチャレンジしていきたいです。困難な壁に阻まれたときでも、めげることなく、発想力や行動力を持ってして乗り越えていきたいと強く思いました。この経験をもとに、大学卒業後も変化に対して柔軟に対応し多くを吸収することで、自身の成長に繋げていきたいです。日本国内にとどまらず、グローバル展開を指向する企業で研鑽を積んでいきたいと考えます。