臼井 さくら

薬学部 医療薬学科 6年(取材当時)

南山国際高等学校 出身

薬剤師として国際的に医療に従事する、その可能性を探る第一歩として…

海外の医療現場を実体験することで気付いた、コミュニケーションの重要性

米国臨床薬学研修の活動の中で私は、医療制度についてのアメリカと日本の比較の観点から日本にないシステムを学ぶこと、そしてもう1つは、班長として参加者全員がより多くのことを理解してもらう為に英語のサポートを行うこと、その2つを目標としていました。アメリカの医療に関する講義、医療現場の体験、そして日本にはまだ存在しない斬新且つ最新の医療施設への訪問等ではその都度積極的に質問し、疑問点はその場で解決するよう意識しました。またUCSFの学生と交流する為にCOSA※の学生を招待して食事会を企画し、話題として医療だけでなく学生生活や各々の国の日常について多くの情報を交換し、互いの文化に理解を深めることが出来ました。

※COSA…The Community Outreach Student Allianceの略称であり。UCSFの薬学生がこのプロジェクトを通じて、健康診断、疾患啓発、ワークショップ地域で開催し、貧しい人々の支援と地域の貢献も目的として活動を行っている学生団体。
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薬剤師を育成する教育現場及び医療システムの違いに学ぶこと

研修の中で印象に残っているのはまず教育カリキュラムの違いです。アメリカでは学生が薬剤師業務の中で関与する比重がとても高く、医師やレジデントと同レベルでディスカッションしている現場を目の当たりにし、大変刺激を受けました。薬学生でも臨床の最先端で積極的に患者の治療に関わることで、薬剤師の役割をより理解し、必要とするスキルを学生のうちに磨き上げることができるのではないかと感じました。
もう1つは、医療システムの違いです。アメリカでは個人個人で契約している保険会社により治療の内容に大きな差が生じる為、ソーシャルワーカーの役割が重要視されており、meds-to-bedsというアメリカならではの役割があり、薬剤師としての責任とやりがいを臨床で直接感じられる現場に直面できました。このように日本とは違う医療制度を体感できたことで新たな薬剤師の役割に気づくことができました。今後も引き続き海外医療について常に興味を抱き、新しい医療の在り方を探っていきたいと感じました。

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世界を舞台に活躍できる新しい薬剤師を目指して

私は現在、就職活動を行っており将来、製薬会社での勤務を志望しています。6年間で学んだ薬学の知識を用いて、薬を利用しているその先の患者様を想定しながら、世界中の患者様の治療貢献に関わりたいと考え、まずは海外の医療を知る目的でこの研修に参加しました。今回の経験を通じて、日本のホスピタリティの質の高さは日本ならではの強みであることにあらためて気付きました。そのような海外からも高い信頼を得ている日本の技術や医療の取り組みを世界中に広めることができたらと思っています。今後も常に世界に視野を広げ、日本の医療の問題解決に繋げていくために、職場を通して海外との情報交換を積極的に行い、更に語学力も高め、グローバルな視点で医療に貢献できるよう努力していきたいと思っています。

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About “Value”

During this experiment,I had a lecture about “Value” from Dr.Kishi and it was deeply impressed on my mind. There is an equation of value which is “Value=Benefit/Cost”. And this equation works in every single thing you do and you can use any unit for it. It can be money, number of people you contribute or it can be the number you win. It depends on perspective on what you want to think about “Value”. The important thing is that the equation of “Value” always has to be over 1. What is the value of what you are doing? What is the benefit? How much does it cost? From this lecture, I felt the importance to think of “Value” for what you are doing now and what you are going to do next. And think again if the “Value” is over 1.

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