川喜多 佑香

薬学部 医療薬学科 6年(取材当時)

白百合学園高等学校 出身
薬物動態制御学教室 所属

世界各国の学生と専門分野を議論する -- オンライン海外研修プログラムに参加|私の学修成果

学修成果

  • 世界の薬学を学ぶ
  • 英語プレゼンテーション能力
  • アメリカの授業を体験
  • 世界各国の学生と議論・協働する

世界各国の学生と専門分野を議論

東京薬科大学はアメリカ・南カリフォルニア大学(以下、USC)と海外協定を結んでおり、薬学部の海外臨床薬学研修など、毎年両校の学生や教員が国際交流を行っています。2021年度はコロナ禍ということもあり、USCが主催する『Virtual Summer Program(以下、サマープログラム)』が開催されました。このプログラムは71930日の2週間、13時間行われ、本学を含めたUSC海外協定校の世界各国22大学から学生176名が参加しました(本学からは私を含めた4名が参加)。Drug development、Clinical treatment、Regulatory science、Health economicsのいずれかをFocus areaとして各自選択し講義を受けた後に、学んだ事を活かしてグループワーク形式でプレゼンテーションの準備を行いました。専門領域が異なる学生が810名程度のプロジェクトチームとなり、各チームに割り当てられた薬剤について各専門領域の視点から掘り下げ、パワーポイントを作成し、最終日に発表を行いました。このサマープログラムの中で、特に印象に残った点と自身の感想をいくつかご紹介します。

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最先端で、世界で活躍する教員から刺激を

レギュラトリーサイエンスの専門家やDIAに関わる先生など、広い専門知識と最先端の医薬品開発の現場を知っている方から直接お話を伺うことが出来ることに驚きました。自身の研究活動を行う中で医薬品開発に興味をもち、医薬品承認の要であるレギュラトリーサイエンについて知りたいと思っていました。卒業後はレギュラトリーサイエンス分野への就職が決まっているので、日本だけでなくアメリカの動向などを見聞きできたことはとても勉強になり、また、授業の途中でも先生方に質問し、リアルタイムで答えて頂けるのは貴重な機会でした。

  • 医薬品、医療機器、再生医療製品をはじめとする医療用製品の研究開発、ライフサイクルマネジメントにおけるイノベーションの実現をサポートするために教育活動および規制当局・企業・アカデミア・患者さんとの間の立場を超えた情報交換やディスカッションの場を提供するグローバルな非営利団体のこと。(一般社団法人 ディー・アイ・エー・ジャパンホームページより引用)
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アメリカらしい、臨場感満載の授業形式

サマープログラムでは、プレゼンテーションがプログラムのゴールとして設定されており、プロジェクトチームごとに講義後に話し合いを行いました。Focus Areaとして選択した講義の内容を他の学生に共有する、調べて議論する等、アウトプットして考える時間が多いという印象を受けました。プレゼンテーションのスライドを作成する際には、自分で英語の申請書フォームを見ながら発表用資料を作ったり 、とてもハードでした。ですが、困ったことがあっても、同じプロジェクトチームのグループチャットに助けを求めると、皆がアドバイスしてくれたり、助け合いながら進めることができました。特に私のグループはメンバー9人中、日本人は私1人だったので留学気分も味わうことができました。元々、英語が好きで、東薬では海外研修や海外留学に参加したいと思っていて、サマープログラムはオンラインでしたが、「アメリカに留学したらこんな感じで授業を受けるんだろうな」と感じることができました。

ykawakita-4.jpg自身で作成・発表したレギュラトリーサイエンスパートのスライド1

ykawakita-5.jpg自身で作成・発表したレギュラトリーサイエンスパートのスライド2

世界各国の学生とコミュニケーションできた達成感

発表のチームメンバー サマープログラムはZoomを使用した研修でしたが、プロジェクトチームのメンバーとはメッセージアプリでグループを作り雑談をすることもありました。互いの趣味の話やそれぞれの国の大学生活について、授業以外の話をすることでお互いのことを知ることが出来ました。母国語が英語ではない学生も多く参加していましたが、皆さんのスピーキングがとても素晴らしくて圧倒されました。サマープログラムが始まった当初は、「やっていけるかな」と不安になることもありましたが、他のメンバーとのコミュニケーションから非常に刺激を頂き、会話の手段である英語のスキルをもっと磨いていきたいと思います。

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以上、簡単ではありますがUSC主催のサマープログラムをご紹介させて頂きました。今回のサマープログラムは私にとって、初めて海外の大学の授業を受ける機会でした。英語で行われることから話し合いの時は自分の意見を的確に伝えることが難しいこともありましたが、薬学の理解を深め、ダイバーシティを体感することができた有意義な2週間となりました。世界的なパンデミックによりグローバルな交流が難しくなる中で、このような貴重な機会をくださいました南カリフォルニア大学の先生方、コーディネーターの学生の皆様、東京薬科大学 国際交流センターの皆様に深く感謝申し上げます。

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