大学紹介 学校法人 東京薬科大学 中長期計画「TOUYAKU150」

中長期計画「TOUYAKU150」改定について

本学では、2020年度より中長期計画「TOUYAKU150」に基づいた大学運営を実施し、教育改革・研究力強化・社会貢献などの分野で着実な成果を積み重ねてまいりました。
2024年度、運用開始から5年を経過し中間期を迎え、本計画に係る中間見直しのための進捗評価を実施いたしました。その評価を踏まえ、行動目標の策定にあたり新たに「戦略」という視点を加え、目標設定の実効性をより高めた形で2025年度にTOUYAKU150の改定を行いました。
本改定は、大学全体の継続的な発展を支える大きなステップであります。先人たちが築いてきた伝統を礎に、時代に即した内容に見直しながら、将来ビジョン「私学における薬学、生命科学教育・研究の拠点となる」の具現化を目指します。

趣旨

この「TOUYAKU150」で目標としている2030年(創立150周年)とは、さらにその先の本学の未来に向けて、安定した教育研究の基盤を築くための行動期間をいいます。2019年から10年という時間目標を掲げ、国内外を問わず刻々と変化し続ける社会情勢の中で、本学は日本の高等教育機関として社会に貢献し続けるための教育基盤をさらに強固なものにしていきます。

日本にコレラが蔓延した明治時代に、庶民の医療衛生を守るべく立ち上がった本学創始者の藤田正方先生、薬学先進国 ドイツに留学した下山順一郎先生、丹波敬三先生ほか、多くの教職員が献身的に薬剤師養成、および研究者養成に尽力し、東京薬学校、東京薬学専門学校等、そして現在の東京薬科大学に至っています。この間、教育組織の変遷、校地移転、大学院の設置、生命科学部の新設などを経て、今日の東京薬科大学があります。そこには常に藤田正方先生のDNAが受け継がれ、建学の精神である「花咲け、薬学・生命科学」のもと、総勢4万人以上の卒業生が東京薬科大学の土壌で芽を出し、花を咲かせ、日本一多くの薬剤師を輩出するなど、医薬・医療に関連する幅広い分野で今日も人類の健康と福祉のために活躍しています。卒業生同士の「絆」、卒業生と大学との「絆」は我大学の尊い財産であり、明治の時代から播かれ続けた種は、大きな花畑を成し、 我国の薬学・生命科学を通して広く社会に貢献し続けています。そして次の100年に向けても学校法人東京薬科大学はその発展を継続しなければなりません。
本学は「私学における薬学、生命科学教育・研究の拠点となる」を将来ビジョンに掲げ、日本の薬系大学のみならず生命科学系大学のフラグシップ(旗艦校)となるべく、当ビジョンの具現化に向けて5つの重点目標を設定しました。それが今ここに掲げた東京薬科大学中長期計画「TOUYAKU150」です。この中長期計画は各単年度の事業計画、予算に反映させ、内容はより具体的となります。次の100年にバトンを渡すため、我々学校法人東京薬科大学の法人役員と教職員は一丸となって課題に立ち向かっていきます。

Ⅰ 法人組織の強化

戦略「目標を着実に実現できる組織力の強化・向上」

ガバナンス強化による各理事の責任の明確化と実績評価

第23期理事会は、全理事が役割分担を担い責任を明確化し業務を執行する体制としました。各年度理事業務の執行状況を理事会で確認、年度の実績となる法人事業報告書を作成し、監事、評議員会による評価を受けました。現在、理事業務、任務は着実に第24期理事に引き継がれています。一方、2025年4月からの改正私立学校法施行による寄附行為変更に伴い、理事の責任の明確化(業務執行理事とその他の理事)について検討を行う必要があります。このことを踏まえ、KGI※1に「ガバナンス強化による各理事の責任の明確化と実績評価」を掲げ、各理事それぞれの役割に基づく任務の達成、ひいては組織全体の目標達成につなげることで法人組織の強化を図ります。

行動目標
  • 理事の責任の明確化と実績評価
  • 委員会等の評価・再編・運営の効率化
  • 評価制度の導入・運用(教員評価・事務職員評価)
  • 情報公開による問題意識の共有

建学の精神と歴史の浸透

本学は、建学の精神「花咲け、薬学・生命科学」、大学の理念「ヒューマニズムの精神に基づいて、視野の広い、心豊かな人材を育成し、薬学並びに生命科学の領域にて、人類の福祉と世界の平和に貢献します。」を礎とし、その歴史と理念を次世代に受け継ぐことを重要目標に掲げています。学生・教職員に対する教育プログラムの実施、式典を通じた理念の共有、歴史史料や史料館の整備、キャリア支援への理念反映、教職員研修における歴史理解促進など、多面的な取り組みを展開します。これらの活動により、大学のアイデンティティを深く根付かせるとともに、地域社会や社会全体に向けて本学の精神と歩みを広く発信し、持続可能な教育・研究機関としての成長を目指します。

行動目標
  • キャンパス内における歴史史料・史料館の活用推進
  • 建学の精神の伝達・再認識
  • 歴史に関するプログラムの実施
  • 創立150周年記念事業の実施

戦略「次世代を担う教員・職員の大学運営参画」

安定的な大学運営と将来的な大学発展に資するため若手教職員の積極的な活用

戦略を実現するためのKGI※1を「安定的な大学運営と将来的な大学発展に資するため若手教職員の積極的な活用」とし、若手教職員の新鮮な視点と活力を大学運営に取り込むことで、組織の硬直化を防ぎ、柔軟かつ革新的な大学運営体制の構築を図ります。また、早期から若手教職員を運営に参画させることは、次世代を担う人材育成にも繋がり、長期的な視点での大学発展に資するものであります。若手・女性教職員の割合の向上、時間外労働時間の削減、各種の委員会等への登用、経営戦略に向けたデータの蓄積・活用等の取り組みを通じて、若手教職員がその能力を最大限に発揮できる環境を整備し、持続可能な大学運営と将来的な発展を目指します。

行動目標
  • 人事計画の策定
  • 働き方改革への取組み
  • 経営強化への若手教職員の積極的参画
  • 事務局における組織力の強化と管理職のマネジメント力の強化

戦略「安心・安全を担保する全学的なインフラ整備の推進」

全学的なグランドデザイン、FM(ファシリティマネジメント)、インフラ整備等の将来計画の策定と計画的な実行

八王子キャンパスに移転し、50年近くが経過する中、長年懸案事項であった教育1・2号館の実習室及び研究1・2号館の研究施設(インフラ整備含む)のリニューアルが令和6年6月末に完了しました。今後とも、教育・研究の根幹に関わる電気、ガス、水道、情報ネットワーク等を重要なインフラと位置づけると共に、教育・研究施設等の更なる改修計画を立案します。また、今後の支出経費算出、更新時期等を可視化したグランドデザインの策定にも着手します。エネルギーコストにも目を向け、エネルギー使用量の削減に取り組みます。本学がさらに先進的で明るく発展性のあるキャンパスとなるべく、FM(ファシリティマネジメント)を意識した綿密な中長期グランドデザインを作成し、継続的に実行します。更なる安心・安全なキャンパスを目指し、防犯対策をはじめとするリスクマネジメントにも取り組み、セキュリティ設備、防犯カメラの設置を進めていきます。

行動目標
  • ファシリティマネジメントに基づく安心・安全なキャンパス作りと先進性を考慮した施設・設備の実現
  • 中長期グランドデザインの作成とインフラ整備事業(情報ネットワークを含む)の計画的な実行
  • 学内セキュリティと防犯機能強化の実現
  • 快適なキャンパスライフや教育・研究活動を実現するための講義室・実習室整備等の整備
  • 省エネルギー対策とコスト削減の推進
  • 情報プラットフォームの整備

戦略「包括的リスクマネジメント体制の構築」

多様なリスクに対応できる体制整備と設備整備の充実

教育・研究・社会貢献等の各分野に対する社会からの要求は年々増加しています。
リスクの中でも大学運営・活動等に影響を及ぼす可能性があるものに対して、あらかじめ可能な範囲において起こりえる事例(リスク)を挙げ、事前の評価に基づき、回避・低減などの措置をとるために組織的活動が迅速にできるように準備をしておくことが重要です。危機管理は予測が難しく、事前に想定して防止することはできないことが多いです。したがって起こってしまった場合には、被害を最小限にとどめ、いかにダメージコントロールすることができるかが重要です。多様な事案に備え、日ごろから実践訓練などを通じて、いざというときに動ける組織を構築します。

行動目標
  • 将来起こりうる大学運営への影響事例を特定し、その際に想定される対応手順の策定や防災時の備蓄をできる限り強化する
  • 想定事例に基づき必要な手順を確認し、実践的な訓練を重ねる
  • 緊急時における対外危機管理広報の充実を図る(災害、重篤な感染症、重大な事件・事故等)
  • 施設におけるリスクマネジメント強化のためセキュリティ設備の設置を計画的に進める

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Ⅱ学修者本位の教育・研究環境の充実化と質向上
「選ばれる大学として教育・研究の質向上を追求」

 

戦略【教育】:薬学・生命科学教育の個別化と特色化

社会が求める人材育成に資する教育カリキュラムの構築(高大接続等含む)と教学マネジメント

<大学全体>

社会が求める人材の育成に資する教育カリキュラムを構築し、学修者の目線に立った教育制度改革に取り組みます。高等学校と大学の学びの接続を円滑にするため、高校教員と連携して入学前教育や初年次教育を展開し、学生が大学における学びにスムーズに移行できるように、一貫性のある科目群を設定します。また、教学マネジメントの質を継続的に改善し、その成果や課題を可視化・共有することで、教育課程全体の質を高めていきます。これにより、教育目標の明確化、自己点検評価・改善のサイクルを強化し、学生の学びと成長を継続的に支えていきます。

行動目標
  • 学修成果の可視化:ルーブリック評価
  • ディプロマ・サプリメントの実施
  • 東京薬科大学教育改革推進事業の実施
  • 薬学部、生命科学部の連携強化
  • 高校と連携したFD/SDプログラムの実施
<薬学部>

薬学部は、医療を担う薬学人の育成が重要な教育目標の一つです。そのために、社会が求める人材育成に資する教育カリキュラムを構築し、学修者本位の薬学教育を実践します。低学年では高校と大学の学びをつなぐ高大接続を重視し、高学年では医療現場に即した医療薬学教育を強化します。また、東京薬科大学連携医療機関ネットワークなどを活用し、チーム医療の実践力を高める教育体制の構築にも取り組んでいきます。さらに、学修者が自分の関心や目標に応じて学べるように、2024年度からコース・プログラム選択制を導入しました。薬学共用試験の合格率100%、ストレート卒業率80%以上を目標として掲げます。

行動目標
  • 社会が求める薬学人を育成するための薬学教育
  • 医療薬学教育の強化・チーム医療実践教育の構築
<生命科学部>

生命科学部では、学生の多様性を尊重し、多様な職種や業種への進路を可能にする教育を推進していきます。生命科学に関連する教育を中心に据えつつ、多様な学生の興味・関心に答えるため、各種教育プログラムを展開していきます。これらプログラムの内容は、時代の最先端の知識や技能の習得に繋がるように、アップデートを図っていきます。また、実社会に出てから役立つ内容であることを学生に周知し、プログラムへの参加数を増やしていきます。

行動目標
  • 情報・データサイエンス分野の強化(データサイエンティストの養成)
  • グローバルに活躍できる人材を育成
  • サイエンスとビジネスを繋ぐ人材を育成(アントレプレナーの養成)

戦略【研究】:研究力強化と外部資金の獲得

“研究の東薬”を支える学内外の研究ネットワーク構築と研究ブランドの確立

<大学全体>

人類・社会の課題解決に向け、医療・創薬・プラネタリーヘルス分野の革新的な研究を推進し、”研究の東薬”として世界におけるプレゼンスの向上を図ります。そのために、国内外の様々な機関とのネットワーク構築を進め、共同研究や産学官共同研究を展開していきます。また、「人の命と健康に貢献するプロフェッショナルを育成する」という目標のもと、次世代の研究者の育成にも力を注いでいきます。

行動目標
  • 研究推進機構の研究体制の整備・支援、共同研究等の推進
  • 産学官連携事業の推進
  • 共同研究・受託研究の推進と知的財産の適切な管理・活用
  • 研究の国際化や国内外の大学や企業とのネットワーク拡大
  • 外部研究資金獲得支援の強化
<薬学部>

薬学部では、教員の指導のもと、学部生や大学院生が、学内外の共同研究などを通じて積極的に研究活動を行っています。2024年度からは、新たにコース・プログラム選択制を導入し、その一つとして「未来薬学創造研究コース」を開設しました。このコースでは、一定の基準を満たした学生が、2年次または3年次から研究活動を開始することができます。これは、ファーマシスト・サイエンティストの育成を目的とした取り組みです。また、研究活動を支える資金面では、URAの体制強化などを通じて、外部資金の獲得を支援していきます。具体的には、科研費などの公的な外部資金の獲得を、今後5年間で10%増加させることを目標とします。

行動目標
  • 研究力を備えたファーマシスト・サイエンティストの育成
  • 外部資金の獲得の増加による研究力強化
<生命科学部>

大学における研究の価値は、研究成果の学術的・産業的な社会還元に加え、研究を通じて若手研究者や学生の育成にあります。そこで本学では、国際社会で活躍する研究者の育成を目指し、海外の大学や研究機関で研究を行う研究者や学生が本学部に滞在する環境を整備し、共同研究を行う機会を創出していきます。また、受託研究費などの外部資金の獲得を強化するとともに、企業との共同研究や受託研究の増加を図り、研究の活性化を目指します。

行動目標
  • 国際社会で活躍する研究者の早期育成
  • 外部資金の獲得による研究力強化

戦略【入試】:学生の安定的確保

学生の安定的な獲得を目的とした広報体制の構築と入試改革の実施

現在、18歳人口の減少や薬学部の人気低迷といった課題に直面するなか、大学にとって最も重要な課題の一つは、学修意欲のある入学志願者の確保です。薬学部及び生命科学部ともに、基礎学力を備え、将来性に富む学生を確保するため、入学者選抜制度の拡充及び高大連携事業のさらなる充実を図り、安定的な入学者の確保を目指します。その一環として、オープンキャンパス・学外ガイダンスなどの機会を通じて、本学が誇る多彩な施設・高度な装置設備、充実した教育プログラム、高い研究力を紹介し、入学志願者の増加につなげます。さらに、2026年からの5年間を「入試広報強化期間」として、教職員が連携しながら、戦略的な広報活動と魅力的な入試制度の展開を推進します。

行動目標
  • 志願者の安定的な確保のための入試制度の改革と学生募集活動の強化
  • 指定校の訪問強化と重点校に対する積極的な広報活動
  • 高大接続の一層の推進と強化
  • 受験生の多様な能力と可能性を評価する入試制度の構築

戦略【学生支援】:学生支援の充実

多様な学生に対応した生活およびキャリア支援体制の構築

経済的に困難な学生は、基準を満たせば、日本学生支援機構の貸与型奨学金、修学支援制度の給付型奨学金(2025年度からは多子世帯への支援も開始)を受けられます。本学の奨学金制度についても見直しを行い、より手厚い支援を進めていきます。また、薬学部では、大学卒業後は薬剤師として出身県内の地域医療に貢献することを志す者を対象に、地域枠選抜(茨城県・山梨県・長野県)を実施します。この選抜で合格した受験生のうち、成績上位者に対し、入学金を免除する制度を設け、経済的支援を行います。キャリアセンターでは、雇用環境の変化と多様化する学生のキャリアニーズを的確に捉え、個別進路相談やトレーニング、種々のイベントの実施を通じて、キャリア形成を強力に支援していきます。

行動目標
  • 学ぶ意欲の高い学生を支援する奨学金
  • 卒業生との絆を強固にし、地域医療に貢献する学生を支援
  • キャリア支援の強化

戦略【学術情報基盤】:学術情報基盤の充実

教育、研究上必要な情報を迅速に提供できる図書館の整備

本学では、教育・研究活動を支え、新たな知を創造する基盤として、必要な情報を迅速かつ的確に提供できる図書館の整備に取り組んでいます。多様化・高度化する薬学・生命科学領域の教育・研究に対応するため、最新の資料収集や電子リソースの充実を図るとともに、専門スタッフによる情報支援体制を強化していきます。また、電子ジャーナルの購読価格高騰やオープンアクセスへの移行といった、学術情報の流通構造の劇的な変化に対応するため、国内外の情報収集に努め、適切な形で利用者と共有することで、教育・研究の機会を逸しないよう取り組んでいきます。さらに、学生の主体的な学びと、教員の研究活動を支援し、社会に貢献できる人材育成と研究成果の発信を推進していきます。

行動目標
  • 学内外の学術情報の提供
  • ICTを活用した教育・学修支援の環境整備
  • 学生の主体的な学びを支える、魅力的な自習環境の充実

戦略【広報】:東薬ブランドの構築

東薬の提供する価値をステークホルダーに届ける広報体制の整備

本学は、145年の歴史、卒業生・在学生の規模、人的資源において、同系他大学を凌駕する多くの強みを有しています。これらの優位性を積極的にステークホルダーへ発信することは、本学のブランド価値向上に直結します。広報、ブランド力の強化においては、活動の目的と対象を明確に定め、戦略的な大学ブランディングを推進していきます。さらに、薬用植物園、モバイルファーマシー、史料館などの有形資産と人的資源を社会連携に活用し、学外との連携活動を効果的に集約・展開することで、情報発信の質と量の両面を高めます。東薬ブランドは、本学が有する資産と提供価値によって形成されるものであり、その価値を広く伝えるために、継続的かつ戦略的な情報発信を行っていきます。

行動目標
  • 広報力・ブランド力の強化
  • 本学が有する資産・資源の発信強化

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Ⅲ地域貢献・社会貢献

戦略:教育・研究活動を社会に還元する

大学の知的資産を地域社会の活性化、社会課題の解決につなげる

本学は、「教育・研究活動を社会に還元する」理念のもと、地域社会の活性化と社会課題の解決に向けた取り組みを積極的に推進しています。具体的には、地域課題に対応した共同研究の促進、公開講座を通じた知識の普及、産学官連携によるイノベーション創出、学生による地域貢献型活動の推進、さらには災害時支援体制の構築を行動目標(KSF※2)として掲げています。これらの目標達成に向けて、具体的な重要業績評価指標(KPI※3)を設定し、定量的な評価と改善を図りながら活動を展開しています。本学は、知の創造と人材育成を通じて、地域社会とともに持続可能な未来の実現に貢献していきます。

行動目標
  • 地域企業・自治体との共同研究・連携プロジェクトの推進
  • 地域環境・健康課題に対応した研究および啓発活動の推進
  • 地域社会向け生涯学習・リカレント教育プログラムの体系的展開
  • 災害時における地域支援体制の構築と迅速な支援活動
  • 地域高校・中学校との連携強化による次世代人材育成支援

戦略:植物資源教育研究センターの充実

薬用植物園を活用したブランド力の強化整備

本学の薬用植物園は、教育・研究に供するだけでなく、広く一般市民にも開放されており、本学における地域連携の要として、科学コミュニケーション施設の一翼を担っています。薬用植物園の温室では、日本の環境では生育が難しい植物や、種の保存を目的とした植物、さらには植物資源として提供可能なものが育成・管理され、様々な目的で運用・活用されています。また、同施設は里山環境に立地しており、この土地が持つ自然的・文化的価値を最大限に引き出すことで、地域の企業や生徒、八王子市民・日野市民等に還元していくことを目指しています。さらに、薬用資源をはじめとする医薬品原料となる植物や、それらの植物と共生する酵母・乳酸菌などの微生物といった里山の生物資源を育成・分取し、研究やものづくりに応用することで、社会や産業に実装する場として、薬用植物園を積極的に活用していきます。

行動目標
  • 同施設の特徴を生かしたブランディング活動を展開する
  • 創立150周年に向けて、同施設の整備計画を策定する
  • 交流イベントの開催と日常スポットとしての施設利用などを検討する
  • 施設の収益性を検討する

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Ⅳ財務強化

戦略:永続的に発展し、医療福祉に貢献できる大学としての財源確保

将来的に安定した財政基盤を維持できるための収入と支出の適正化

私立大学を取り巻く経営環境は、想定を遥かに超えた少子化による18歳人口の激減や大学・学部の乱立、各種コスト高騰の波を受け、ますます厳しい状況となっています。このような状況の中において本学が永続的に発展し続けるためには、財務強化、すなわち、費用対効果等を考慮した経営管理体制の強化が欠かせません。また、本学の収入の約80%を占める学生生徒等納付金収入を安定的に確保するための財政戦略を再構築し財政基盤強化を図ります。さらに、固定化した経費の支出削減を目指すなどの中長期的財務計画を定め、安定した収入財源の確保、コスト削減を着実に実行しつつ、継続的な固定資産の保守を実行する財源の確保と教育研究活動の発展を支える財政基盤の構築を実行します。

行動目標
  • リスクを考慮しながら資金運用を積極的に進める
  • 前例踏襲によらない支出の見直しを実施する
  • 保有する不動産資産の有効活用と適正化
  • 計画的な資産運用、部局横断的な施設・設備修繕計画の作成と施設拡充資金等の基本金積立計画の実施
  • 創立150周年を意識した募金(寄付金)を立ち上げる
  • ペーパーレス化の推進や業務効率向上を図り、固定費の削減や働き方改革を促進する

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Ⅴ国際交流

戦略:グローバル化するHealth領域(医療、生命科学、環境)の課題解決

欧米国・アジアなど全世界に向けたグローバルネットワークを整備し、人材育成・研究・産学連携体制の構築

国際教育研究センターを中心に、薬学部と生命科学部が実施してきた海外連携大学との学術交流プログラムをさらに発展させ、グローバル化するHealth領域(医療、生命科学、環境)の課題解決に対応できる人材の育成を目指します。また、研究推進機構の基に設置された3拠点を通じて研究交流を一層促進し、研究者の受入増加を図ります。さらに、国立研究開発法人科学技術振興機構のSPRING事業「東京薬科大学 未来医療創造人育成プロジェクト」の支援による大学院博士課程在学者の海外派遣の増加、留学生の受入増加など学内の国際化に努めます。教員・学生の交流を通じて、欧米・アジアを中心に全世界とのグローバルネットワークを整備します。

行動目標
  • 学部教育における海外連携教育の促進
  • 研究推進機構の3拠点をハブにした研究者の受入拡大
  • 大学院学生に海外派遣の増加
  • 海外大学の大学院生・学部生の受入強化
  • グローバルネットワークの整備

※1:KGIとは「Key Goal Indicator(重要目標達成指標)」の略称で、最終的な目標達成状況を計るための指標であり、KGIを達成するための指標としてKPIが用いられる。
※2:KSFとは「Key Success Factor(重要成功要因)」の略称で、KGI達成のために必要な要因や行動を意味する。
※3:KPIとは「Key Performance Indicator(重要業績評価指標)」の略称で、目標に対する各プロセス・KSFの達成度合いを評価するための指標。

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TOUYAKU150概要図

touyaku150-overview2026.png

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本件に関するお問い合わせ

東京薬科大学 法人企画課