鈴木 彩花

生命科学部 分子生命科学科 1年(取材当時)

和光国際高等学校 出身

グループワークで鍛えられた俯瞰的思考と伝える力

国際事業を通してヤクルトの予防医学の普及を考える。

生命科学部には産学公連携の課題解決型PBL授業(1年次必修「生命科学と社会I」)があります。企業や市役所から課題を頂き、1グループ67人でディスカッションしながら学生ならではの視点で解決策を提案する能動的な授業です。私たちのグループは、株式会社ヤクルト本社様から「ヤクルトが実施すべき『予防医学』の普及策を提案」するという課題を頂き、私はリーダーとして班員の個性とメンバー全員での話し合いを大事にしながら取り組みました。

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メンバーの個性を生かし、発表に活かす。

苦労したのは、コロナ禍のため、グループワークの会議でもマスクで表情が見えなかったことです。声色でお互いの方向性や熱量の差を埋めながら同じ方向に向かっていくことが大変でした。私は、役割はあえて分担せずに全員で課題と向き合い、授業時間外にもオンラインを活用することで議論を重ね、考えを共有しました。グループワークでは、班員それぞれが得意なことを活かして取り組んでくれました。話に夢中になる人もいれば、調査に没頭する人もいました。話の脱線からアイデアが浮かぶこともあれば、調査結果を話してもらっていい考えを共有することもできました。一方で、話し合いの過程で見出した班員の個性をうまく活かすためにサポートすることがリーダーの私の役割でした。私たちのグループは、個性を発揮した班員全員が課題全体を把握して取り組んだことで発表内容に磨きがかかり、とても人に伝わりやすい発表ができたように思います。

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客観的な視点から多角的に見る大切さに気付く~「消費者、企業、私たち」という3つの視点~

授業中に、講師の方から「SDGsを提案に活かしてみたら」というアドバイスを頂いたことが印象に残っています。私たちは、ヤクルトをどう広めるかという視点で考えていましたが、(株)ヤクルト本社のホームページに散りばめられたSDGsへの取り組みを再確認したり、消費者の視点や論文などを見直したりするなど、ターニングポイントになりました。消費者の視点は、コロナ禍だったので身近な人に聞き取り調査を行いました。新しい視点や客観的な視点で物事を多角的に見ることの大事さに気が付いた経験でした。一歩踏み込んだ視点を加えた私たちのグループは、「国際事業を基盤として予防医学を普及する」という提案で、学生投票1位を獲得しました。

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相手に合わせて伝える力を将来に役立てたい。

今まではリーダー役に苦手意識がありましたが、今回グループワークで話をまとめる中で、話している自分と一歩引いて俯瞰的に考える自分の両方を経験できました。俯瞰して考えることで、「こういう言い方をしてみたらもっと伝わるのでは」と相手の個性に合わせて伝える力が身についたと思います。「相手に合わせて伝える」という視点は、私が現在志望している理科教員の仕事にも不可欠なものだと思います。将来は生命科学部で学ぶ最先端の専門知識と身近な科学を結び付け、生徒が意欲的に学びたくなる授業行って理科の楽しさを伝えたいと考えています。今回の気付きや学び、経験を今後の大学生活や社会に出てからも様々な場面で生かしていきたいです。

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