Topics 05「治す」

高木 教夫 教授

薬学部 医療薬物薬学科 応用生化学教室

寝たきり原因第1位の脳梗塞後遺症に挑む!

脳梗塞の後遺症を治し患者さんや家族が救われる未来へ

脳の血管が詰まり引き起こされる脳梗塞は、命を取り留めても重い後遺症を残す病気です。私たちは、脳梗塞が発症した際に脳内でどんな変化が起き、そのどこに働きかければ脳機能が回復するのかに着目し、多くの方の日常生活に影響している後遺症を防ぐこと、治すことをめざしています。たとえば記憶の形成や細胞の生存に必要なある種の受容体やタンパク質の働きは脳梗塞で一変し、神経細胞死を誘導してしまいます。
私たちは刻一刻と変化するこれらの受容体やタンパク質の特徴を明らかにすることで、治療標的の候補を探り当てています。また、再生医療の視点から神経幹細胞も研究対象とし、脳機能の改善をめざしています。
こうした病気の解明と治療標的の発掘を進めて、患者さんやご家族が救われるように力を注いでいます。