アントレプレナー養成プログラム サイエンスから新たな価値やビジネスを生み出す

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サイエンスから新たな価値やビジネスを創出する

生命科学はさまざまな領域に浸透しており、生命科学を背景に新たな価値を生み出す人が望まれます。このプログラムではさまざまな領域でイノベーション(技術革新や新機軸)を生み、新たなビジネスを起こす人材を養成するために、サイエンスビジネスへの関心・意欲と必要な基礎力を育てます。

プログラムが目指す学修成果

  • プレゼンテーション能力
  • チームビルディング
  • 企画立案・実行力
  • 課題発見・解決力

プログラム内容

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スタートアップやバイオテックにおいて、国際的に求められる基礎知識を学ぶと同時に、①プレゼンテーション能力、②チームビルディング、③企画立案・実行力、④課題発見・解決力、⑤思考方法を体系的に身に付けます。このことにより、大学での学びを活用して、新しい価値を生み出し、さらに社会を変革する力を養成します。最終的には、バイオ産業で活躍するアントレプレナーや社会人を輩出することを目指します。なお、プログラムには、OB・OG等による講義、PBL(Project Based Learning)、TBL(Team Based Learning)、プレゼンテーション、ピッチを多く取り入れます。

対象科目をピックアップ

生命科学と社会Ⅱ(演習)

現在、日本には10,000社を超えるスタートアップ・ベンチャーが存在すると言われてます。そして、皆さんの先輩の中にも、大学での学びや経験を活かして、起業した人、またはスタートアップに勤務している人がいます。本講座は、新しい価値を創出する、起業やスタートアップに必要な基礎知識や態度を身につけることを目的として、企画した講座です。
授業では、知的財産、AI、データサイエンス、ビジネスプラン作成の基礎を学びます。その後、ビジネスモデルを、グループワークで構築し、最後に発表を行います(ピッチ大会)。

コンピテンシー
プレゼンテーション能力/チームビルディング/企画立案・実行力/課題発見・解決力/起業における思考方法/アントレプレナーシップ
生命科学と社会Ⅲ(卒業生に学ぶ未来)

生命科学部は1994年に設立、1998年に最初の卒業生を送り出しました。今、卒業生は様々な方面で活躍をしています。卒業生それぞれの多様な経験は、在学生にとって身近な実例として大いに参考になります。この授業では、様々な業種・職種の卒業生を講師として迎え、その体験を通して、社会的な意識および学修意欲を高めることを目的とします。

コンピテンシー
キャリアパスへの理解
生命科学と社会Ⅳ(応用演習)

「人の学びと成長および生命科学」に関して、ワークショップ形式で現実社会の課題を学ぶことで具体的知識と「これからの社会を生き抜く力」を身につけます。現実社会の実際の問題を解決していくリーダー人材の目指すべき姿と必要な能力について、グループワークにより深く考察することで、社会人基礎力としてまとめられた「前に踏み出す力(Action)」、「考え抜く力(Thinking)」、「チームで働く力(Teamwork)」などを強化し、協調型問題解決力を修得します。

コンピテンシー
プレゼンテーション能力/チームビルディング/企画立案・実行力/課題発見・解決力/起業における思考方法/アントレプレナーシップ
生命科学と社会Ⅴ(開発・企画案作成)

生命科学を含めた科学技術の進歩は、新たな製品やサービスを生み出すことを可能にします。生命科学やその周辺の技術を応用すると、これまで解決できなかった社会的な課題を解決する、製品やサービスを作り出すことが出来ます。新たな製品やサービスを事業化する企画を立案します。また、開発や企業企画を元に事業を展開する意欲を他者に伝えるプレゼンテーション能力を高めます。そして、新たな価値を創造する事業を進める起業家精神(アントレプレナーシップ)を養います。

コンピテンシー
プレゼンテーション能力/チームビルディング/企画立案・実行力/課題発見・解決力/起業における思考方法/アントレプレナーシップ
生命科学知財論

生命科学の領域で見いだされる発見や知識は、日々新たな情報として公開されています。このような知識情報は、生命科学者の知的好奇心をかき立てるだけでなく、身の回りの物やサービスの生産、流通と消費に関わります。経済的に価値のある生命科学関連の知的情報は知的財産として保護され、時として莫大な利益を生み出します。生命科学部を卒業し、社会の中で活躍する上で、知的財産権に関する理解が必要不可欠になることが多くあります。実社会で活躍するための基礎として、知的財産権の特徴を把握しその基礎スキルに接近するように講義は立案されています。

コンピテンシー
アントレプレナーシップ/知的財産関連基礎知識/スタートアップの現状と政府施策/デューデリジェンスとM&Aの概念/ライフサイエンス分野における知的財産と特許出願の枠組み

学生インタビュー

アプリで人の繋がりを創出。アントレプレナー教育で、もっと行動力を

私がこの授業を通して学んだことは「fail fast」。早く小さいうちに失敗をすることです。実際、私の最終的なプランは、当初とかなり異なるものになりました。これは、リーンスタートアップ形式というビジネス仮説の作成と検証を繰り返し行うことで、リスクの少ないうちに早く失敗し、そこから学んで行動した結果だと感じています。ここで出会えた人たちとの出会いに感謝し、今後は現在のビジネスプランの実現に向けて準備を進めるだけでなく、今回身につけた行動力をもとに多くの様々な体験をしていきたいです。

20210926fukami-4.jpg生命医科学科1年 深見 真緒

“起業”のノウハウを学び、自分らしいビジネスプランを。

アントレプレナー養成講座(Founders Program)で、実際にビジネスプランを考えるという課題に取り組み、私は自身の経験から「患者さん目線の、病気の情報まとめサイト」を考案しました。このビジネスプランの検討にあたっては、自身のプランに類似する事業に既に取り組まれている起業家の方にアポを取り、実際にお話を聞くなど積極的に行動を起こしました。今後は更にブラッシュアップして、実際にこのサイトを立ち上げたらと考えています。成功するにしろ失敗するにしろ間違いなく自分の糧になると思うので、常にアンテナを高く保ち、何事にも積極的にチャレンジしたいです。

main2-entrepreneur.jpg生命医科学科1年 相原 里依子

教員インタビュー

東薬にアントレプレナー教育という新たな魅力を。

現在世界の大学で行われている教育のキーワードがアクティブラーニングとアントレプレナーシップです。講義を受けて、正解を覚えて行く受動的な勉強(パッシブラーニング)では無く、学生同士や講師を交えて議論をしながら学びを行なっていく勉強を能動的な勉強(アクティブラーニング)と言います。アクティブラーニングを行なっている際の学生の脳は活性化しており、表情が輝きます。アクティブラーニングの中でも、自身で世の中の課題を見つけ、周囲の人々を巻き込んで解決していく人材を育成するのがアントレプレナー教育です。私は2014年に米国スタンフォード大学で行われている医療領域でのアントレプレナー教育を日本に導入し人材育成を続けてまいりました。伝統ある東京薬科大学の新たな魅力となる活動を学生に提供出来るよう尽力いたします。

maeda-entrepreneur.jpg前田 祐二郎 特命教授

前田 祐二郎 特命教授

歯科医師・医学博士
スタンフォード大学の医療テクノロジー起業プログラムであるバイオデザインのグローバルファカルティとして、2015年にジャパン・バイオデザインを設立、医療系スタートアップのアクセラレーションを開始、以降8社が創業。2020年には東京大学医学部附属病院 バイオデザイン部門 部門長に就任。スタンフォード大学の創薬バイオ系トランスレーショナルプログラムSPARKのグローバルメンバーも兼任。
2018年より医療AIベンチャーのアイリス株式会社ディレクター。2019年にプレモパートナー株式会社を共同創業、企業新規医療事業アドバイザリー、スタートアップのインキュベーション、エンジェル投資を開始。医療法人こずえ会 共同創業者・理事。
2015年には厚生労働省国際保健に関する厚生労働大臣懇談会若手ワーキンググループで活動。

自分のレンジを広げて、新しい課題にチャレンジを。

これから皆さんが活躍する時代では、専門分野を突き詰めることだけにとどまらず、様々な異分野の知識・技術を統合して、人々の課題を解決する能力が求められます。これが、アントレプレナーシップのスキルです。アントレプレナーシップのスキルは、スポーツみたいなもので、実際にやってみて初めて身につくものです。一緒に試行錯誤しながら、学んでいきましょう。ぜひ皆さんには、 大学で学んだアントレプレナーシップのスキルを活かして、世界で活躍して欲しいと願っております。

sakiji-entrepreneur.jpg﨑地 康文 特命教授

﨑地 康文 特命教授
東京大学工学部のバックグラウンドを活かし、弁護士資格を取得した後、一貫して知的財産に関する案件に携わる。アンダーソン・毛利・友常法律事務所において、多数のベンチャー投資案件および知的財産関連のM&Aを経験。UC Berkeley留学から帰国後、AI医療機器スタートアップの執行役員プロダクトマネージャーとして、法務・知財に加えて、スタートアップの経営・プロダクト開発に携わる。現在は、慶應義塾大学医学部発スタートアップの共同創業者兼取締役COOとして勤務するとともに、法律事務所でスタートアップおよび知的財産に関する案件を主に取り扱う。特許庁知財アクセラレーション・プログラム(IPAS)メンター、東京薬科大学客員准教授。著書『M&A、ベンチャー投資における知的財産デュー・デリジェンス』(2019、商事法務)

 

インフォメーション 

生命科学部1年生が『ジョブトライアル2021』でチーム最優秀賞を受賞 -- アントレプレナー養成プログラム初の学外大会優勝

12月4日(土)、12月5日(日)、12月11日(土)の3日間にわたり、株式会社ベネッセi-キャリアが主催する『コロナ禍でも輝きたい大学1・2年生のためのジョブトライアル2021 理系技術職コース』(以下、ジョブトライアル)がオンラインで開催され、本学生命科学部1年生の深見真緒さんが所属するチームが最優秀賞を受賞しました。深見さんは生命科学部が開講するアントレプレナー養成プログラムの第2期生であり、アントレプレナー養成プログラム履修生で初めての学外大会優勝となりました。

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個人でビジネスモデルを構築 -- アントレプレナー養成プログラム「Founders Program」ピッチ大会2021を実施

9月15日(水)にアントレプレナー養成プログラム「Founders Program」ピッチ大会2021を実施致しました。「Founders Program」参加者7名は、6月から3か月間に渡り個人でビジネスモデル構築、課題インタビュー、プロトタイプ作成に取り組んできました。
中間ピッチ大会から約3週間後に行われた最終ピッチ大会でしたが、前回から飛躍的に内容が向上し、どの発表も大変すばらしいものとなりました。

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ピッチ大会結果
最優秀賞
深見真緒(生命科学部 生命医科学科 1年)
『「出会い・仲間・情報」で安心を~tupls+~』
チャレンジャーアワード
萩原真奈美(生命科学部 応用生命科学科 2年)
『美しい海を子供に贈るためのスーパーマーケット』
イノベーターアワード
杉山みのり(生命科学部 分子生命科学科 1年)
『日常の不快感を減らすための靴用乾燥機を一人で企画、デモしてきた』

生命科学部2年生が“起業”を学ぶ ~「生命科学と社会II(演習)」を実施

825日(水)~27日(金)にアントレプレナー養成プログラムのコア科目である「生命科学と社会II(演習)」を実施しました。今年度から生命科学部2年生の選択科目となった本講座には約50名の学生が参加し、起業に関連する基礎知識の習得およびグループワークによるビジネスモデルの構築に取り組みました。また、バイオデザインを導入したグループワークでは、提示された課題に対し活発な意見交換が行われ、課題を解決する方法を模索するとともに、事業化についても検討しました。

ピッチ大会結果
1位:Dグループ「変形ステッキ」
2
位:オンライングループ「フタバ」
3
位:Aグループ「“KoKo”で見守る。」
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アントレプレナー養成講座(Founders Program)ピッチ大会を実施

2月18日(木)にアントレプレナー養成講座(Founders Program)2020の最終講義において、ピッチ大会が開催され、12名の参加者がそれぞれ自身の考えたビジネスモデル案についてプレゼンテーション(発表・質疑応答各5分)を行いました。全員の発表後、実践を重視する講座に相応しく「自分が投資したいかどうか」という基準のもと、参加者と審査員による投票が行われ、最優秀賞の選出が行われました。

最優秀賞
「MiseteMe」
生命科学部 応用生命科学科 2年 妹尾麟太郎
「“患者”と“患者”の間を繋ぐ」
生命科学部 生命医科学科 1年 相原里依子
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アントレプレナー養成講座(Founders Program)を実施

11月19日(木)、および12月17日(木)にアントレプレナー養成講座(Founders Program)を実施しました。この講座は、起業におけるビジネスモデルの作成を、個人単位で行うことにより、アイデアやシーズを、起業に直接結び付ける能力を身に付けることを目的とした講座です。今年度の講座は、生命科学部だけでなく薬学部の学生も参加しています。また、講座のディレクターはスタートアップや起業支援の第一線で活躍している本学客員准教授が担当し、Discord(チャットアプリケーション)を使用しながら授業が展開されるなど、より実践的な授業が行われました。

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