学部・大学院紹介 薬学部長/研究科長からのメッセージ

薬学部は多様な分野で活躍できる人材の育成をめざします

薬学では、工学や医学などと同様に、自然科学の成果を実社会で応用する実学を重視します。その特徴は、実社会の問題点に対する解決策を提示できる点にあり、社会への貢献が期待できます。例えば、パンデミックにおけるワクチンや診断薬の開発、災害時の医療提供、治療法の乏しい疾患に対する創薬などが具体例として挙げられます。薬学部の卒業生(薬学人)は、薬の研究、開発、製造、管理、規制、適正使用など、様々な分野で活躍しています。

本学薬学部は、1学年の定員420名全員が薬剤師国家試験の受験資格が得られる6年制の教育課程で学びます。学部の目的は、「医療を担う薬学人に相応しい十分な知識と技能、及び人類の福祉と健康に貢献できる豊かな人間性と広い視野を持つ人材を育成し、薬学における教育と研究を通じて社会に貢献すること」にあります。薬剤師養成を基本としながら、薬学を核として多様な分野で活躍できる人材の育成を目指しています。

新カリキュラム(2025年度は1年、2年)のスタートに合わせ、12コース、39プログラムからなるコース・プログラム選択制を導入しました。本学では、全大学で共通して取り組むべきコアの部分(薬学教育モデル・コア・カリキュラム)は、必修科目として学修します。一方、希望する学生には、多様な選択科目と自由科目をちりばめ、上乗せの学習(トッピング構造)が可能な本学独自のカリキュラムを提供しています。上記の「豊かな人間性と広い視野」を育むための教育の仕組みで、一定の基準を満たした学生にはオープンバッジを発行します。

hakamada_S0A7945_900x600.jpg薬学部長 袴田 秀樹

東京薬科大学は、3つの研究拠点(未来創薬研究所、臨床薬学研究センター、プラネタリーヘルス研究コア)を立ち上げました。従来から、各研究室やセンターでは研究活動に力を入れてきており、薬学部の教員の一部は研究拠点のメンバーとして研究の活性化を担います。また、コース・プログラム選択制の一つとして、低学年から研究室に所属できる未来薬学創造研究コースを開設し、学部生の研究活動を応援しています。本コースは、ファーマシスト・サイエンティストの育成を意図しています。

薬学部の活動は、教員と学生だけで成り立つものではなく、学内職員、地域の関係者、実務実習先の薬局・病院の指導薬剤師・スタッフ、卒業生、学生の保証人の皆様のご支援によって支えられています。心より感謝申し上げるとともに、今後とも変わらぬご支援とご協力をお願い申し上げます。

薬学部長 / 薬学研究科長 袴田 秀樹