ニュース&トピックス 薬学部1年 コスメアーリーエクスポージャー 企業見学を行いました
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2025.09.25
今年で2年目になる『コスメアーリーエクスポージャー』(薬学部1年次自由科目)にて、株式会社資生堂研究所、株式会社コーセー製品開発研究所、先端技術研究所、花王株式会社小田原事業場の企業見学を行いました。
この企業見学は化粧品関連企業・業界について授業で学んだ後に、化粧品関連企業や業界についての理解を深めるために実施しています。
【株式会社資生堂研究所】
資生堂グローバルイノベーションセンター(横浜市)にて、株式会社資生堂で長年開発に携わってこられた平尾直靖先生からの企業紹介および、併設されているShiseido Art & Science Labの見学を行いました。
企業紹介では、企業理念や歴史にはじまり、全世界に展開する株式会社資生堂のシェアに関するお話や、研究員として働く社員の方々がどのような部門で勤務されているかなどを詳しく伺いました。
一般向けにも公開されているShiseido Art & Science Labの見学では、これまでに発売された製品の展示や、製品に使われている技術に関する体験型の展示を見学しました。体験型の展示では、様々な香料を自分で調節して香りを体感できるコーナーや、サンケア商品に使われているウォータープルーフ技術を目で見て体験できるコーナーなど、学生たちはそれぞれのコーナーで見入っていました。
最後に平尾先生から、この施設が単に技術やブランドの広報を目的としているだけでなく、地域社会や消費者との接点を持ち新たなモノづくりや研究に活かすことも目的としているというお話を伺いました。製品管理の面においても薬剤師の専門性はとても重要であるというお話もあり、薬学を学び始めた1年生には良い刺激になったと思います。
【株式会社コーセー製品開発研究所、先端技術研究所】
株式会社コーセーの製品開発研究所および先端技術研究所を見学しました。化粧品業界の研究現場や商品開発のプロセスを間近で学ぶ、貴重な体験となりました。
株式会社コーセー 研究戦略室の高井 興様による講義からスタート。化粧品研究の分野や開発の流れについて、実例を交えながら丁寧に説明いただきました。
学生は4班に分かれ、研究所内を順次見学。先端技術研究所では研究室の中を実際に見学し、美白成分「コウジ酸」の作用について解説を受けました。
「コウジ酸」は、シミやそばかすの原因となるメラニンを作る「メラノサイト」に働きかけ、美白効果を発揮します。マッシュルームを用いた簡易実験では、学生自身がその効果を実感でき、理解を深めることができました。
製品開発研究所では、学生は実際に働く若手研究員たちの姿を間近で見ることができました。試作を重ねながら商品開発の打ち合わせを行う様子を見学しました。
化粧品は単に「見た目」だけでなく、使用感や香り、テクスチャによって、使い心地や満足感が大きく変わります。例えば、固形クリームに見えても、肌に伸ばすとさらさらになる質感の研究や、日焼け止めの有効成分と肌になじむ成分の配合比率の調整など、医薬品にはない「使いたくなる体験」を科学的に設計していることを実感し化粧品開発の奥深さを学びました。
見学の締めくくりとして、株式会社コーセーに勤務する本学出身の卒業生との座談会を行いました。学生たちは、研究職・グローバル薬事グループでの具体的な業務内容や、化粧品会社を志したきっかけについて直接話を伺うことができました。幅広い理系知識を学ぶ薬学部ならではの強みが、化粧品研究やグローバルな業務にどのように活かされるのかを具体的にイメージできる、貴重な機会となりました。
【花王株式会社 小田原事業場】
花王株式会社の小田原事業場の「COCOLAB」また、化粧品の生産工程を見学しました。小田原事業場では、化粧品の研究開発、製造、物流まで一貫して行っています。
社員の方から小田原事業場の基本についてご説明いただき、その後2班に分かれ「COCOLAB」と、化粧品の生産工程をそれぞれ見学しました。
「COCOLAB」とは化粧における感性領域の基盤研究、および製品開発を目的に、“美”や“感性”といった、言語では表現が難しい感性領域の多様な価値をわかりやすく体験し、可視化できる研究スペースです。
「化粧行動をする際に生まれる美しい所作」や「自然界に存在する色や質感」、「美しさをさらに深める香り」等、言葉では説明が難しい多様な価値を、それぞれのコンテンツを通して化粧品研究・開発の一端を体験することができました。自由に自分の好みや感覚を表現することができ、学生たちはのびのびと自分を表現していました。
化粧品の生産工程では、化粧品の原料からお客様に提供するまでの工程を、実際の工場内を見学しながら学びました。
最後に、研究員として勤務している本学出身の卒業生のお話を伺いました。「化粧品研究の仕事の内容」「仕事のやりがい」等、普段は聞くことができない内容を、質疑応答を交えながら伺うことができました。
本件に関するお問い合わせ
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