ニュース&トピックス 応用生態学研究室の論文がJournal of Plant Research誌に掲載されました
- 生命科学部
- 応用生命科学科
2023.02.27
イネなどの農作物で窒素不足を早期に診断することは、適切な収穫量を得るためにとても重要です。イネでは窒素不足になると、CO2固定速度の低下だけでなく光合成電子伝達系にも影響します。本研究では光合成電子伝達系のパラメータである光化学系Ⅱの量子収率Y(Ⅱ)や、光化学系Ⅰの酸化還元サイクルを構成するP700+の存在割合を示すY(ND)を、窒素不足を評価するパラメータ候補として調査しました。また、これらのパラメータなどを野外で簡便に測定できる装置「ROS Field Master」を分光計器株式会社のほか、神戸大学、京都大学、岩手大学と共同で開発しました。研究の結果、イネにおける窒素不足はY(ND)によって安定的に評価できることがわかりました。ROS Field Masterを用いて様々な農作物の窒素不足を早期に診断できることが期待されています。
写真1: 分光計器株式会社と 写真2: イネの栽培圃場
共同で開発した (名古屋大学生命農学研究科・
「ROS Field Master」 東郷フィールド)
論文情報
タイトル: “Tight relationship between two photosystems is robust in rice leaves under various nitrogen conditions“
Doi: https://doi.org/10.1007/s10265-022-014317
著者: Hiroshi Ozaki, Yusuke Mizokami, Daisuke Sugiura, Takayuki Sohtome, Chikahiro Miyake, Hidemitsu Sakai, Ko Noguchi
掲載誌: Journal of Plant Research, Volume 136, Pages 201-210 (2023)
https://link.springer.com/article/10.1007/s10265-022-01431-7
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