キャンパス・学生生活 子供たちに科学の楽しさ・奥深さを伝えるために―東京薬科大学 キッズ・ラボ

―キッズ・ラボについて教えてください。

キッズ・ラボは、小学生・中学生を対象に、「科学の面白さや奥深さを広め、将来の科学研究振興の手助けをしたい」という目的をもって創設された団体です。

大学からの支援を受け、年に1回、小学生・中学生を対象とした実習体験をしてもらっています。2019年ごろまでは1011月頃に大学で実施していました。コロナ禍となった2020年からは、感染症に留意しながら活動するために、動画で実験内容を配信し、活動中。次年度は対面形式での開催や、対面・オンライン併用型のハイブリッド型での開催を検討しています。

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―活動内容はどのようなことを?

4~5月頃、次に行う実験内容についてメンバー内から公募します。メンバーが各自考えた実験内容をプレゼンし、全体投票を経て絞り込みます。「どのような内容なら子供たちに楽しんでもらえるか」「科学を好きになってもらえるか」といったことを考えながら内容を検討するのは、楽しくもありますが大変でもあり、やりがいがあると思います。

6月以降は、上記で決まった内容について、メンバーで試行錯誤し、失敗0・危険0の実験を行えるように進めていきます。コロナ禍中の活動では、実験内容を撮影し、子供たちを飽きさせず惹きつける編集で、動画を作成しています。実験内容も、子供たちの興味を惹くものであると同時に、ご家庭でも簡単に再現できる内容のものであることが重要だと考えています。参加した方々がいつでもどこでも実験を行えることで、将来の科学者が生まれてくることを期待しています。さらに、生分解性プラスチックを利用した内容など、持続可能な社会への貢献につながる内容も取り上げています。

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過去の次活動内容は以下の通りです。

  • 2019年度 実験教室の開催:「薬のカタチには訳がある!」「東薬シュークリーム事件!?」「化学電池を作ろう!」
  • 2020年度 動画作成・配信:「ヨウ素とは」「蛍光物質の秘密」
  • 2021年度 動画作成・配信:「DNAの抽出実験」「微生物の培養」「プラスチックを作ろう」
  • 2022年度 動画作成・配信:「スーパーボールを作ろう」「水と油のイルミネーション」

―キッズ・ラボへの参加について教えてください

参加するための条件等はありません。前提として科学が好きである人ならばより楽しめると思いますが、現メンバーも「子供が好きだから」「動画編集技術を磨きたいから」「PCに強くなりたいから」など、人それぞれさまざまな動機で参加しています。

―キッズ・ラボのアピールポイントを教えてください。

将来の日本の、科学の発展に貢献できることが最大のアピールポイントです。それ以外にも、PCが苦手な人でも動画編集などのデジタルスキルを得ることができたり、他の人よりも早く実験器具の取り扱いに慣れ親しむことで、学部の講義や実習において有利に働きます。一応毎週月曜日に部会といった形で集まることもできますが、例えば動画編集技術を教え合ったり知識や実習スキルをアップさせるためのミーティングだったりは、予定が合えばいつでも開いています。

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―今後の活動内容について計画していることはありますか?

対面での実施ができるようになった際には、かつてのように子供たちが実際に体験できる実習を行っていきたいと思います。また、広報に力を入れ、これまで以上にキッズ・ラボとその活動への認知を広めたいと考えています。いつか可能であれば、地域を巻き込んだ活動も行えればという夢があります。実現のために、一歩一歩できることを着実に進めたいと考えています。

―最後に、キッズ・ラボに興味を持ってくれた方に対してのメッセージをお願いします。

キッズ・ラボではその活動の性格上、考え方や視点の広さ、思考力や行動力が重要です。そのため、参加してくれたメンバー各々の個性を大事にしており、多様性に富んだ団体であり続けたいと思っています。また、入部時期も限定していませんので、期の途中や後期になってからの参加でも大歓迎です。実際、代表の私自身も、前期の終わりごろ、友達から声をかけられて覗きに行ったことをきっかけに、キッズ・ラボに参加しました。

前述のように、「子供が好きだから」「PCスキルを向上させたいから」「実験が好きだから」など、どんなきっかけでも構いませんので、活動に興味を持っていただけましたら是非一度遊びに来てほしいと思います。

―ありがとうございました。

インタビュー: 代表 大神 徳己 さん(薬学部3年) 

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