大学紹介 第94回　薬剤師勉強会

要旨：薬の専門家である薬剤師は、世の中にある膨大な情報の中から信頼できる医薬品に関する情報を検索し、その結果を正しく評価する力が求められます。一方で、これらの技能は、学生時代に身につけることがなかなか難しく、社会人となってからも体系的に学ぶ場が限られています。そこで、情報検索のプロセスや情報源の特徴と選定方法、検索ツールなどについて実例を交えてご紹介します。また、臨床試験の原著論文をもとに、評価項目と結果の意義をどう解釈すればよいのか、相対評価であるRRRや絶対指標であるNNTの算出を行い、臨床的な有用性について検討した結果を解説します。本勉強会によって、改めて医薬品情報の検索方法や評価の仕方について再確認いただく機会になれば幸いです。

演者：東京薬科大学　薬学部　薬学実務実習教育センター　准教授 / 日本医薬品情報学会　理事　鈴木　信也　先生

要旨：添付文書は医薬品適正使用のための基本的かつ重要な情報源です。しかし、この信頼すべき情報源の解釈に困った経験はないでしょうか。例えば、「相互作用の可能性が考えられるため、添付文書を確認したがその組み合わせに関しては記載されていなかった」、「併用注意として記載はされていたが、その程度や具体的な対処は記載されていなかった」などの場合です。このようなときにこそ、薬剤師が薬学的アプローチから適切に判断して患者個別の薬物療法を支援することが求められます。
本講演では、添付文書などの相互作用情報を補足するための評価方法であるPISCSの考え方や、その臨床への応用の実際について具体例をあげながら紹介します。

演者：東京大学医学部附属病院　副薬剤部長 / 日本医薬品情報学会　理事　大野　能之　先生

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※11:00～11:30に受付を済ませた方は、３F　3303講義室でお待ちください。