ニュース&トピックス 東京純心女子高等学校の生徒が本学の実習体験(大学訪問プログラム)に参加しました|高大接続教育

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2023.01.06

12月15日(木)、東京純心女子高等学校の大学訪問の一環として、2年生24名が本学での実習体験に参加しました。

今回の実習では、本学の生命科学部で実際に行われている内容を基に、高校生に対して実習の手法や楽しさを実践的・体験的に学習する目的で、以下の内容が実施されました。

実習テーマ

  • 【線虫 C.elegansを用いた走化性実験】
  • 【アスピリン(アセチルサリチル酸)の合成】

参加した東京純心女子高校の生徒は、2つのグループに分かれ、いずれかのテーマの実習を体験しました。

実習テーマ【線虫 C.elegansを用いた走化性実験】

実習担当:生命科学部 分子生物化学研究室

内容

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線虫(C. elegans・シーエレガンス)は、生命科学の先端研究でよく使われている体長1ミリほどの小さな生き物です。線虫は、匂いを感じる嗅覚神経や味を感じる味覚神経で特定の化学物質を感じ取り、近寄ったり避けたりする行動(走化性)を示します。これは、自然界で餌を探したり、危険な環境を避けたりするために必要な性質です。今回の実験では、ベンズアルデヒドという物質に線虫が寄っていく走化性を観察します。また、神経細胞が正常な「野生株」と、特定の嗅覚神経(AWC神経)を除去した「AWC神経除去株」の2種類の線虫を使い、ベンズアルデヒドに対する走化性の違いを比較します。

実習テーマ【アスピリン(アセチルサリチル酸)の合成】

実習担当:生命科学部 生物有機化学研究室

内容

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頭が痛い時や熱が出たときに使用される代表的な解熱鎮痛剤として、アスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェンが良く知られています。その中でもアスピリン(アセチルサリチル酸)は、世界で初めて人工合成された医薬品であり、現在でも毎年約5万トン生産されています。今回の実習では、実際にサリチル酸からアスピリンの合成を行います。

いずれの実習も、本学の大学院生がTA(ティーチングアシスタント)として、実習各班の指導と実験サポートにつき丁寧に指導を行いました。東京純心女子高校の生徒さんも、真剣に実習に取り組み、実験の楽しさを実感していました。

なお、本事業は科学技術振興機構(JST)「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」事業に採択された「TAMAリケジョ育成プログラム」の一環として実施致しました。

 

取材に関するお問い合わせ

東京薬科大学 総務部 広報課